首の上からの健康を願い、参拝者が手合わせ祈願 梅ぼし半十郎観音大祭

2025年09月24日 のニュース

 京都府福知山市和久市町で20日、梅ぼし半十郎観音大祭が営まれた。「首から上の病気に霊験あらたか」とされていて、参拝者約40人が常照寺の伊東日信住職の読経に合わせ、静かに手を合わせていた。和久市町半十郎観音奉賛会主催。

 祠に設置された梅ぼし半十郎由来記や福知山市史によると、祭られているのは作州(岡山)の浪人、松岡半十郎。1859年、過酷な年貢を強いる福知山藩から金品を奪い、庶民に与えて逃亡したが捕らえられ、打ち首となった。

 この際、守り本尊の金の観音(約5センチ)を飲み込み、「私の墓へ梅干しを持って参れば首から上の病気は必ず治る」と言い残し、辞世の歌を詠み、首を打たれたという。その後、義賊として和久市町に祭られ、多くの人が梅干しを祠に供えるようになった。

 梅干しが供えられた祠では、伊東住職が木柾を打ち鳴らしながら読経。邪気を払い、功徳を授けるため、写経した祈祷の経文を収めた撰経と呼ばれる筒状のものを参拝者の頭や首、肩などに当てた。参拝者は、半十郎を慰霊するとともに無病息災や家内安全などを願った。

 10年ほど前から大祭に参列している女性は、娘の病気がよくなったという出来事があり、「参らせてもらうと安心できます」と話していた。


写真(クリックで拡大)=撰経を肩などに当てる伊東住職

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