秋の雲海シーズン到来 鬼嶽稲荷から絶景広がる
2025年09月16日 のニュース
丹後天橋立大江山国定公園の一角にあり、鬼退治伝説が伝わる京都府福知山市大江町の大江山連峰で、雲海がよく見られるシーズンが到来した。16日早朝も、大江山8合目(標高640メートル)にあたる同町北原の鬼嶽稲荷神社から、眼下に幻想的な雲の海が広がった。
雲海は放射冷却の影響で、空気中の水分が霧となり、盆地などにたまって発生する。雨が降った翌日や翌々日に、晴天で風が無く、朝の気温が低い時に現れる。
鬼嶽稲荷では、日の出前から乳白色の霧が立ち込め、周囲の山々を覆った。午前5時50分ごろに、近くの空山(同717メートル)の頂上付近から朝日が昇り始めると、雲海がオレンジ色に輝き、山々が海の中の島のようになった。
16日は大江山に詳しい自然公園指導員の赤松武司さん(72)=同町金屋=らが訪れ、スマホなどで絶景を撮影した。
今シーズンは9月に入ってから、秋の雲海が見られるようになった。赤松さんは「これから寒くなると、由良川の蒸発霧が増え、雲海が濃くなってきます。条件がそろい、安定した雲海が見られるのは、10月から12月初めにかけてと思われます」と話している。
写真(クリックで拡大)=朝日を受け美しく輝く雲海(16日午前6時、鬼嶽稲荷)