大きな混乱なく進行 花火大会検証会議
2025年09月02日 のニュース
8月11日に開かれた「福知山HANABI2025」の安全面などを評価、検証する京都府福知山市の「花火大会検証会議」(浦中千佳央会長)は同29日、東羽合の市防災センターで、花火大会後、初の会合を開いた。検証会議の委員は大会当日、チェックシートをもとに現地で安全態勢などを確認しており、当日の気づきを共有した。
花火大会は2013年の屋台爆発事故後、開催が見送られていたが、昨年に別団体の主催で再開。市は後援団体として検証会議を設置し、事故防止策や経済効果を分析している。
検証会議は、市子ども・子育て会議や市商工会などの代表者、京都産業大学法学部教授の浦中会長ら外部有識者が委員を務めており、会合では初めに、主催者発表で当日は約2万人(前年比8千人増)の来場者があり、チケットの販売率はシート席95・7%、階段席95・4%だったこと、露店は26店舗による35ブースで総売り上げが約579万円だったことが報告された。
委員らはこうした報告と当日のチェック結果を踏まえ、観客誘導、堤防への立ち入り、露店配置など29項目について意見を交わした。
「会場アナウンスが聞き取りやすく、スタッフの誘導もスムーズで危険を感じる混雑はなかった」と対応の良さを評価する声があった一方、「御霊公園の露店は入り口付近に人が集中し、配置に改善の余地がある」「城下通り側は店舗数が多く、やや狭かった」など、露店について改善を求める意見も目立った。
また、直前の降雨を踏まえ「雨天時の対応をさらに想定すべき」「河川側のバリケードが見えにくかった」との指摘があり、このほか「駐輪場の整備や路上喫煙対策も課題」との意見が出た。
大会全体の最終評価は今後の会合で行い、年内には検証結果を市に提出する予定。
写真(クリックで拡大)=花火大会当日に現地確認をする委員ら