夜空彩る4千発の花火に歓声 打ち上げ前には雨やみ多くの人が楽しむ

2025年08月12日 のニュース

 福知山HANABI2025(実行委員会主催)が11日、京都府福知山市内の由良川河川敷で開かれた。降りしきっていた雨も打ち上げ本番の時間にはやみ、無料招待した中高生たちが短冊に夢を書いて貼り付けた一尺玉、大小の仕掛け花火など、昨年の2倍となる4千発が夜空を彩り、大勢の人が歓声を上げた。

 別の官民組織が主催していた花火大会は2013年の露店爆発炎上事故以降、開催が見送られていたが、市内の若手経営者たちや福知山観光協会で作る実行委(芦田敦嗣会長)が、昨年から新しい形で再開。市も後援しており、外部有識者や市民で作る「花火大会検証会議」を設置し、事故防止対策などの検証を続けている。

 今回は打ち上げ数を増やしたほか、有料観覧席も3千席から5千席に増やし、中高生333人を無料招待する取り組みも実施。当日は朝から雨のあいにくの天気だったが、花火開始前から御霊公園や広小路通りには多くの人が集まり、出店がにぎわった。有料観覧席は満員で、雨の影響で入場がやや遅れたため、打ち上げ時間をずらして大会が始まった。

 事故の犠牲者への黙とうをささげた後、カウントダウンが始まり、色とりどりの花火が観客の顔を照らした。頭上いっぱいに広がる大迫力の一尺玉が弾けると、「おぉ」「大きい」などの歓声とともに拍手が湧き起こった。

 家族や親せきと会場を訪れた修斉小5年の男子児童は「今年で2回目です。きれいで、いろんな色と種類の花火があって去年よりもすごかったです」と笑顔を見せた。

事故の犠牲者へ祈り 実行委員会が伝承碑前で法要営む

 花火打ち上げ前には、2013年の花火大会で観客57人が死傷した露店爆発炎上事故のあった現場そばの堤防沿いに設置した伝承碑前で、法要を営んだ。実行委員やボランティアスタッフら約40人が参列し、犠牲者への祈りを捧げて線香と花を供えた。

 伝承碑は「過去の事故を風化させない」との思いで、実行委が設置している。

 法要では、久昌寺の森俊彦住職が読経するなか、参列者が順番に手を合わせた。法要後には、一般の花火大会来場者向けに300本の献花を用意し、多くの人が犠牲者をしのんで参列した。


写真上(クリックで拡大)=色とりどりの花火が夜空を彩った(城山・猪崎城跡から)
写真下(クリックで拡大)=静かに手を合わせる実行委のメンバーら

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