広島への原爆投下から80年 市内の寺院で恒久平和願い鐘鳴らす

2025年08月06日 のニュース

 広島に原爆が投下されて80年を迎えた6日、京都府福知山市内では原爆投下時刻の午前8時15分から、恒久平和を願って参拝者が市内の寺院で鐘を突いた。

 原水爆禁止福知山協議会(大西勝己代表)が市内の寺院や教会に呼びかけ、1993年から、広島原爆の日と長崎に原爆が落とされた9日に「平和の鐘」として続けている。

 池田の来迎院(朝倉泰寛住職)では先代住職の妻、朝倉洋子さん(86)が約15人の参拝者とともに般若心経を唱えた。そのあとそれぞれが鐘を突き、「ゴーン」という鐘の音が周囲に響き渡った。

 81歳の女性は「子どものころは食べるものがなく、わずかなご飯の中に、切ったダイコンを入れて食べていました。味がついていないのでおいしくなかった」と、貧しい食料事情を振り返り、88歳の女性は「昭和18年(1943年)に父が衛生兵として出征し、フィリピンの船上で爆弾を落とされ、33歳で亡くなりました。この時期になると涙が出てきます」とハンカチで涙を拭った。

 このような経験から2人は「世界では戦争が起きていますが、人を殺すのが戦争。良いことは一つもないので、戦争は絶対あかん。話し合う精神が必要です」と力を込めていた。


写真(クリックで拡大)=平和への願いを込めて鐘を突く参拝者(6日午前8時15分ごろ)

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