野焼きで死亡3件 “これまでと違う”火災に市消防本部が緊急警告 猛暑で草木が異常乾燥し拡大

2025年08月01日 のニュース

 京都府福知山市内で野焼きが原因とみられる火災が相次ぎ、5月以降、3人が死亡、1人がやけどを負った。特に7月以降は猛暑と少雨による草木の異常な乾燥が火の拡大を助長しており、市消防本部(澤田晴彦消防長)は「これまでと同じ感覚では危険」として、緊急の防火広報を展開。市民に対し、屋外での火気使用を控えるよう強く呼びかけている。死亡した3人はいずれも、消火を試みる中で衣服に火が燃え移ったとみられる。

 同本部によると、今年の火災発生件数は7月31日時点で33件にのぼり、このうち野焼きが原因とみられるものは18件、7月だけでも6件と多発している。例年に比べ件数が多かった前年同時期の火災31件(うち野焼きによるもの10件)を上回り、深刻な状況となっている。

 気象庁の記録によれば、7月の福知山市内の降雨はわずか4日間。連日の猛暑で草木の水分量が低下し、火が燃え広がりやすい状態が続いているという。

 同本部は「『これまでは大丈夫だったから』と油断していると、思わぬ延焼を招く恐れがあり、火が消えたように見えても再び燃え広がる危険もある」と注意を促し、「とくに乾燥注意報や強風注意報が出ている際は火の取り扱いを控えてほしい」と訴える。

ごみの焼却は原則禁止

 市内では、法律で禁じられている廃棄物の野外焼却が火災につながった事例も確認されている。

 野焼きは「農業を営むためにやむを得ない場合」などの一部例外を除いて、原則として禁止されており、違反者には罰則が科される。家庭ごみは指定ごみ袋を使ってごみステーションに出すか、分別して環境パークへ持ち込む。

 また、一部例外的な野焼きやバーベキューなどで火気を使用する場合は、「注意報が出ているときには行わない」ことを前提に、事前に消火器やバケツを準備する▽焼却中はできるだけ多くの監視員を配置し、その場を離れない▽火の後始末は確実に行う、などの注意事項を守る必要がある。

 市消防本部は「市民のみなさま一人ひとりの大切な生命、身体、財産を守るため、火災が発生しない環境づくりにご協力をお願いします」と呼びかけている。

 

写真(クリックで拡大)=7月に発生した野焼きによる火災

このエントリーをはてなブックマークに追加
京都北都信用金庫
大嶋カーサービス

 

「きょうで満一歳」お申し込み

24時間アクセスランキング

著作権について

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。