活動2年目で俳句甲子園へ 千句超の作句努力実る 共栄高チーム
2025年07月28日 のニュース
福知山市東羽合、京都共栄学園高校の2、3年生でつくるチームが、8月23、24両日に愛媛県で開かれる俳句甲子園(全国高校俳句選手権大会)に出場する。メンバーは、同校文芸同好会俳句部門に所属する7人(補欠含む)。1千句超を詠んで臨んだ6月の地方大会は、惜しくも準優勝で全国の切符を逃したが、その後の投句審査で出場権を手にした。
同好会俳句部門は、2年前に発足。現在は2、3年生17人が所属している。発足当初から、高校時代に俳句甲子園への出場経験がある俳人・仮屋賢一さん(33)が外部講師として指導にあたっている。
ずっと目標にしてきたのは、俳句甲子園の本戦出場。5人1組のチームで創作した俳句の出来栄えと、ディベートで行う鑑賞力の応酬で勝敗を競う。今年は昨年に続き2回目の予選挑戦で、仮屋さんが考えた題に基づき、メンバーはそれぞれ毎週約20句を詠み、ディベートの練習も積んできた。
同校チームが出場した6月21日の地方大会には、6チームがエントリー。3チームずつの予選リーグをしたあと、各リーグ1位同士で優勝決定戦をした。試合は赤、白に分かれ、互いに1句ずつの先鋒、中堅、大将戦を行い、2勝した方が勝利となる。
同校チームは、智弁和歌山、大阪桐蔭との予選リーグを全勝で勝ち上がり、優勝決定戦は桐蔭・和歌山信愛と対戦。先鋒は「がうな這ふ 国境線の 湿りをり」の句で勝ったが、中堅と大将で敗れ、準優勝に終わった。
しかし地方大会の敗退チームなどの中から、14チームが選出される投句審査で権利を勝ち取り、本戦出場を決めることができた。本戦に出るのは17都道府県の32チームで、予選トーナメントや決勝リーグなどを経て、優勝チームを決める。
メンバーの一人で、3年の水谷寛太さんは「1年前と比べて、句の余計な部分をそぎ落とせるようになり、チームのレベルも大きく上がりました。ディベートでも堂々と臨めましたが、決勝で負けて悔しかった。でも、投句で本戦に進めることが決まったので、出るからには優勝したい」と意気込んでいる。
仮屋さんは「楽しんで俳句ができる生徒たちばかり。句の個性も立っていて、今年度で大きく成長しました。地方大会の前には、合計1千以上の句をつくり、頑張っていました。本戦では、同世代の子とつながり、たくさん経験を積むことで、もっと視野を広げてほしい」と話している。
全国大会に出場するメンバーは次のみなさん。
【3年】水谷寛太、最上陽翔、足立茉那、神田恭志、山下昊明 【2年】金谷苺香、斎藤美桜
写真上(クリックで拡大)=本戦出場を決めた共栄高のメンバーら
写真下(クリックで拡大)=ディベートを練習する生徒たち