夏の高校野球京都大会、5日開幕 大江高西山選手、他校の仲間と最後の大会
2025年07月04日 のニュース
第107回全国高校野球選手権京都大会(府高校野球連盟、朝日新聞社主催)が5日、京都市のわかさスタジアム京都で開幕する。全国一を決める晴れの舞台、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)をめざし、仲間とともに熱い戦いを繰り広げる。
たった一人きりで高校野球を続けてきた大江町金屋、大江高校野球部3年の西山珀斗選手が、連合チームの一員として最後の夏を迎える。学校を超えて一緒に挑戦を続けてきた仲間たちとともに、「まずは1勝をめざしたい」と意気込んでいる。
西山選手は身長163センチ、体重59キロの右投げ右打ちで、学童チームの土師清流、日新中学校野球部で野球に打ち込んできた。大江高校では部員がいないのは分かっていたが、迷わず入部した。
今年は小中学生の頃に野球をしていた西村洵哉監督(27)、芦田稜平コーチ(27)、吉岡孝博顧問(55)の3人態勢でサポートしている。吉岡顧問が調整して、長年眠っていたピッチングマシーンが使えるようになるなど、3人は「頑張っている本人のためにも練習相手としてでも何とか役に立って、最後の夏を応援したい」と目を細める。
連合チームでは一塁手を務める西山選手。守りを固めるためのノック、得点力を上げるバッティングに重点を置いて日々の練習に取り組む。昨年は思うようにボールが投げられなくなるイップスを発症するなど、苦しい経験もあったが克服。チームでは、一緒の時間を過ごしてきた仲間との絆も深まり、練習試合でも粘り強さが出てきた。
「野球を通じて人として成長でき、普通では出会わない仲間にも会えました。学童野球から12年間やってきたこと、今まで教えてもらったことを生かして頑張りたい」と力を込める。
写真上(クリックで拡大)=バッティング練習に取り組む西山選手
写真下(クリックで拡大)=西村監督(左)と話す西山選手