盛んだった養蚕を学ぶ 三和学園4年生が名残ある古民家を訪問

2025年05月30日 のニュース

 京都府福知山市三和町千束の小中一貫教育校、三和学園(藤森和夫校長)4年生8人は、町内で盛んだった養蚕について学んでいる。28日には、その名残がある古民家カフェ・たん丹(同町友渕)を訪問。蚕のため部屋を暖めていた「埋薪炉」などを見学し、蚕中心の暮らしを学んだ。

 町の歴史や産業を知る「三和創造学習」の一環。この日は、養蚕に詳しい地域講師、吉田武彦さんと先生らが引率し、かわい承学校(旧川合小学校)にある資料館「おかいこさん・まゆ人形の教室」を見学したあと、たん丹に向かった。

 築150年ほどの古民家で、以前は養蚕をしており、練炭などを置いて部屋を暖める埋薪炉以外にも、蚕棚を多く置くため天井が高く設計され、練炭の煙を外に出せるよう、天井の四隅に開閉できる部分が残っていたりする。

 これらを吉田さんが説明したほか、養蚕は当時大きな収入源になっていて、部屋を暖めることにより、年に5回ほど飼育できることも紹介。蚕が繭を作るときに用意する藁まぶしなども見せ、解説した。

 引き続き友渕すこやかサロン(森脇和美代表)の高齢者13人と、幼虫30頭(匹)を囲んで交流。蚕を飼っていた人から「毎日朝5時に起きて、登校前に餌の桑の葉を取りにいったりして、大変やったんやで」などと、当時の様子も教わった。

 男子児童は「蚕が大切にされていたことが、よく分かりました」と感謝。蚕を自宅で飼っていたという友渕すこやかサロンの女性(89)は「蚕の幼虫を見て、懐かしさとともに、親に手伝わされていたことを思い出しました。子どもたちはよく勉強していて、すごいですね」と感心していた。


写真(クリックで拡大)=埋薪炉について教わる児童ら

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