リヤカー屋台でつながりを 交流求めて大江各地へ 地域おこし協力隊員・岩尾美咲さん

2025年05月24日 のニュース

 京都府福知山市大江町で地域おこし協力隊員として活動する岩尾美咲さん(27)=同町在住=が、古民家に眠っていた古いリヤカーを改造し、コーヒーなどが飲める屋台を製作している。地域で開かれるイベントや集まりに出向いて飲食物を提供し、さまざまな人たちと交流をするのが目的。6月7、8両日に同町二俣三の旧美鈴小学校で開かれる第3回みすずフェスタが店開きとなる。

 岩尾さんは神奈川県横浜市出身で、市の地域おこし協力隊員の募集に応募し、昨年11月から、大江町の地域住民組織・チームみすず発足準備委員会のもとで地域活動の仲間づくりに取り組んでいる。

 同町天田内の事務局を拠点に活動を進める中、来訪者にゆっくりとくつろいでほしいと思うようになり、事務局にコーヒースタンドの設置を考えた。

 構想を練るうちに、事務局での設置では限られた人だけになると考え、地域に出向いて屋台を出店する計画を立てた。

 チームの仲間から「リヤカーで屋台を作ってみたら面白いのでは」との助言を受け、中古品を探したところ、同町毛原の古民家の倉庫で見つかり、住民から提供を受けられることになった。

 リヤカーは長さ約2・3メートル、幅約1・1メートル。荷台の部分に木枠を取り付け、四隅に柱を立てて、屋根を取り付ける造りに。将来的にはわらぶき屋根にしたいという。

 4月末から事務局で作業をスタート。タイヤはパンクしていなかったが、引き手の鉄の部分はさびており、それを落とし、台や天井部分などの木工を進めている。

 みすずフェスタを主催する実行委員会のメンバーも手助け。実行委の事務局長、水口一也さん(67)は「古いリヤカーを改造して屋台にする発想が面白く、イベントなどで目を引く。いろいろな場所に出店して、地域の盛り上げに貢献してほしい」と期待を寄せる。

 屋台が完成すれば、露店の営業許可を取得して、出店に備える。フェスタでは、ハンドドリップコーヒーやイチゴミルク、イチゴソーダのドリンク類を提供する予定にしている。

 イチゴミルクなどの材料となるイチゴは、地域住民が家庭菜園で育てたものを買い取って使う。ゆくゆくは毛原の加工施設で作った焼き菓子やケーキなども扱いたいと考えている。

 イベントのほか、7月から毎月第2日曜日に同町河守上地区内で開く予定のフリーマーケット・マルシェなどの「みすずさんの日」にも出店する。

 収益金は同準備委員会の運営資金に充てる。岩尾さんは「もうけようとは思っていません。いろんな所で出店して、幅広い年齢の人たちと交流して仲間づくりを進め、みんなで地域を盛り上げたい」と願っている。

 

写真上(クリックで拡大)=完成間近のリヤカー屋台
写真下(クリックで拡大)=製作に励む岩尾さん(右)と水口さん

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