【高校野球】共栄が京都大会で歓喜の初栄冠 50年ぶりの春季決勝で粘りの逆転劇

2025年05月20日 のニュース

 春季京都府高校野球大会2次戦トーナメントの決勝が19日、わかさスタジアム京都で開かれた。地元勢の京都共栄が、延長戦の末に東山を11-7で撃破。春、夏、秋を通じて京都大会初優勝を飾った。選手たちは「歴史を塗り替えることができた」と歓喜。勢いそのままに、奈良県で24日に開幕する近畿大会に挑む。

 共栄は京都工学院との準々決勝で、3年生エースの左腕、小林海翔投手がノーヒットノーランを達成し、城南菱創とぶつかった準決勝では、全員安打、毎回安打の猛攻で勝利。春の大会で50年ぶりの決勝の舞台へと駒を進めた。

 東山との決勝は、2回までに0-5と大きくリードを許し、苦しい展開となった。4回に1点、5回には4点を返して同点としたものの、8回に1点を勝ち越され、5-6で最終回を迎えた。

 三振などで2死無走者と追い込まれ、後がない状況で今大会初打席に立った代打、近藤凛太郎選手(3年)=桃映中出身=が右前打を放ち、これを起点に3連打と四球で1点をもぎ取りタイブレークの延長戦へ。続く10回にも2死からの3連打などで5得点して勝負を決めた。

 ダブル主将の一人でもある近藤選手は、反撃の口火を切った打席を振り返り、「大会の初打席でしたが、打てる気しかしなかった。自分のスイングがしっかりできた」と話す。「みんなで歴史を塗り替えようと意気込んでいたので、それが達成できてうれしい」と笑顔を見せた。

 【決勝】

 ▽19日・わかさスタジアム京都

共栄

0001400015 11

1400000101 7

東山

 【共】足立、齋藤、一瀬、小原田-一色

 【東】川阪、矢根-中野

 〇…9回に粘りを見せて同点に追いついた共栄は、無死一、二塁から始まるタイブレーク方式の10回表、2死満塁とし、途中出場の8番仲宗根が2点適時打。その後も連打などで一挙5点を奪い、10回裏を1失点に抑えて勝利を飾った。エース小林の登板はなかったが、4人の継投で踏ん張った。

学校に戻った選手が先生らに優勝を報告

 激戦を終え、学校に戻った選手たちは、先生や浦田凌仁生徒会長(3年)ら生徒に迎えられ、優勝報告。優勝旗を誇らしげに掲げ、ダブル主将の一人、一色銀捕手(3年)が「応援ありがとうございました」と感謝を述べ、「近畿も全力でプレーします」と誓った。

 決勝を観戦した塩見和広校長は「試合の終盤は、ドラマのような逆転劇でした。多くの支えや応援があって、優勝できたことを忘れないでほしい。みなさんは共栄の誇りです。ぜひ夏の大会制覇もめざしてほしい」と選手たちをたたえた。

 木谷忠弘監督は「選手たちは、本当に粘り強く戦ってくれました。MVPはスタンドの選手、応援団を含めた全員です。夏へ向け、優勝を経験できたのは、とても大きい。近畿は京都府代表の責任感をもち、チャレンジャーとしてぶつかりたい」と話していた。

写真上(クリックで拡大)決勝の試合終了後に喜びを爆発させる選手たち

写真下(クリックで拡大)先生や生徒たちに優勝を報告した

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