大阪・関西万博 福知山の文化を世界へ発信 本番を直前に最終調整
2025年04月14日 のニュース
最先端の技術やモノ、たくさんの人が世界中から集まる「大阪・関西万博」が13日、大阪市此花区夢洲を舞台に開幕した。国内外の関心が高まる中、京都府福知山から出演を予定する市民らが本番を直前に控え、当日の流れや演出などの最終確認を行っている。参加者たちは、福知山の文化を全世界に届ける機会に-と、意気込んでいる。
福知山踊振興会など3団体が総合リハ
万博会場で4、5月に開かれる3つのイベントに出演予定の福知山踊振興会(田村卓巳会長)は同日、中ノの市厚生会館で総合リハーサルを行った。
同振興会が出演予定の中でメインイベントと位置付けるのは、EXPOホール・シャインハットで4月23日午後2時20分から始まる「京のかがやきin EXPO KYOTO MEETING」(府主催)。会員32人が踊り手、地方、スタッフとして参加し、1900人収容の大舞台で踊る。同振興会のほか、宮津おどり振興会と和知太鼓保存会も参加し、一緒にステージを作り上げる。
リハーサルでは3団体が厚生会館に集まり、各団体が個別に当日の流れや演出の確認をしたあと、最後に全体を通した総合リハーサルを行った。
福知山踊振興会の練習時間には、舞台に飛び出すタイミングや視線の向きなど細かな修正なども行い、本番に向け機運を高めた。
田村会長(71)は「本番が近づき、会員たちもモチベーション高く練習に励んでいます。万博という素晴らしい舞台で、伝統ある『福知山音頭と踊』を披露できる貴重な機会。多くの方から応援の声もいただいているので、出るからには福知山の誇りと文化を広く知ってもらい、まちのPRにつなげたい」と意気込む。
こだわりの鬼面完成 ポージングの練習も
5月3日に万博会場内の関西パビリオン多目的エリアである妖怪仮装行列「大江山酒呑百鬼夜行」に出演する参加者たちは同日、駅前町の市民交流プラザでリハーサルをした。当日着る衣装や自作した鬼の面を身に着け、ステージ上での動きを確認した。
仮装行列は酒呑童子をはじめとした「鬼のまち」を広く発信しようと市が企画し、妖怪文化研究家・造形家の河野隼也さんをクリエーティブディレクターに迎えた。鬼好きの子や妖怪文化に関心のある外国人ら、子どもから大人まで約30人が参加し、3月末から鬼の面作りを進めてきた。
リハーサルでは、本番同様に服の上から着物をまとい、完成させた面をつけてステージを歩き、ポージングなどしてイメージを膨らませた。
河野さんから「舞台上では鬼っぽく振る舞って」との声掛けに、参加者たちは腰を落としたり足音を立てて歩くなど、それぞれが考える鬼っぽさを表現し、舞台中央で決めポーズも披露した。
大江高校出身の光野夢子さん(40)=舞鶴市=は「(万博公式キャラクターの)ミャクミャクをイメージして、赤と青の色を使った面を作りました。大江山の鬼伝説を知ってもらって、万博が終わっても『鬼のまち』として盛り上がっていけるような舞台にしたい」と話していた。
写真上(クリックで拡大)=本番に向けて演出などの最終確認をした
写真下(クリックで拡大)鬼面も完成し準備万端