関西万博で「大江山酒呑百鬼夜行」行列 参加市民が面作りに熱中 個性的な鬼がそろいそう
2025年04月03日 のニュース
京都府福知山市は大阪・関西万博で5月に、大江山の鬼伝説をPRする妖怪仮装行列「大江山酒呑百鬼夜行」を企画している。それに参加する一般市民が自分で身に付ける本格的なオリジナル鬼面を作るワークショップが3月29、30両日、大江町佛性寺の日本の鬼の交流博物館で開かれた。参加者はそれぞれ2日間で完成させる予定だったが、予想以上の凝り具合に時間が足りなかった人も多く、個性あふれる作品がそろいそうだ。
仮装行列は市が酒呑童子をはじめとした「鬼のまち」を広く発信しようと企画。妖怪文化研究家・造形家の河野隼也さん(42)=京都市=をクリエーティブディレクターに迎え、5月3日に会場の関西パビリオンで、ワークショップの参加者25人が、河野さんらの仲間と仮装をして練り歩く予定。
ワークショップは3、4両月に全4回開き、うち都合がつく2回に参加して面を作ることになっている。第2回の3月30日に集まったのは約20人の親子らで、半数は前日からの連続参加。講師の河野さんから酒呑童子のことやイベントの説明を聞いたあと、面作りを始めた。
「山吹童子」や「六道童子」など、参加者それぞれが考案したオリジナルの鬼のイラストを参考にして、土台となる市販の面に紙粘土で肉付け。角やどくろ、はちまきなどの装飾を作ったり、額に三つ目を彫ったりと、迫力ある鬼になるよう作業の手を進めた。なかにはキツネをモチーフとしたデザインに花飾りを付けた可愛らしい面に仕上げる人もいた。
早い人で紙粘土の上に半紙を貼るところまで進んでおり、残りの着色作業などはそれぞれで行う。
河野さんは「もっと和気あいあいの作業になるかと思っていましたが、みなさん黙々とやられて、集中力がすごい」と驚いていた。
大阪府から参加した世界鬼学会最年少会員の男の子は「お気に入りのモンゴルに伝わる鬼をモチーフに作っています。こだわりポイントは頬の分厚さです。完成に向けて頑張りたい。行列参加も楽しみです」と話していた。
写真(クリックで拡大)=途中段階でも個性あふれるオリジナル鬼面で「我ら百鬼夜行!」(3月30日)