若者の声を政治に届けたい 高校生らでつくる市民団体、市議会に請願提出

2025年03月30日 のニュース

 福知山市議会3月定例会の本会議が27日にあり、京都府福知山市内の高校生らが提出した新文化ホールに関わる請願の採決が行われた。結果は不採択となったが、請願を出した「福知山地域課題解決プロジェクト(通称・福ま~る)」の学生部(片岡虎志代表)は「この経験を糧に、今後も若者の意見を政治の世界に積極的に届けていきたい」と前を向く。 

 同プロジェクトは福知山をより良くしたいという思いを持つ市民でつくる団体で、その学生部には現在、16歳~19歳の高校生と大学生の若者8人が所属している。これまでに能登半島地震の被災地を訪ね、復興支援のボランティア活動などを行ってきた。

 政治への関心も高く、若者が積極的に政治に関われる社会の実現をめざしていて、昨年の夏ごろ、多くの市民の関心を集めていた「新文化ホール」について、請願を出そうと考えた。

 「今の若い世代がどんな考えや意見を持っているのか、市政を動かす市議会の場に届けたかった」と代表の片岡さん(18)は話す。

 年明けからメンバーで話し合い、請願は「福知山に一流アーティストが来る新文化ホールの建設を求める」に決めた。3月に入ると片岡さんが事務局に請願書を提出し、この請願を所管する市議会産業建設委員会に出席して趣旨説明もした。

不採択も前向きな声

 本会議の採決では、議員数人が登壇し、それぞれが賛成、反対の見解を述べたが、どちらの立場からも「若者が自分たちの意見を政治の場に示してくれた意義は大きい」など、好意的な意見が語られた。

 請願は反対多数で不採択となったが、片岡さんは「今回、初めて請願を出してみて、若者が声を上げることに大きな意味があると思いました。議員さんや事務局の方々からは『これからも若い人の意見を届けてほしい』という言葉もかけてもらったので、今回の経験と反省を糧に、今後も政治に積極的に関わっていきたい」と力を込める。

 また、同世代の若者たちに向けて、「どんな考えを持っていても声を上げないと始まらない。少しでも政治への関心が高まってくれたらうれしいです」と呼びかけた。

 

写真(クリックで拡大)=傍聴席で採決の行方を見守る高校生ら

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