伝統芸能を他国にも発信 万博での大舞台に向け練習励む 福知山踊振興会
2025年03月29日 のニュース
4月13日に開幕する大阪・関西万博で、福知山踊振興会(田村卓巳会長)が、京都府福知山市の無形民俗文化財の福知山踊りと音頭を披露する。国内はもとより、各国から訪れる人たちの前で、400年以上の歴史がある伝統芸能の魅力を発信するため、会員たちは隊列などの調整、練習に励んでいる。
4、5月に3イベント
踊振興会が出演するのは4、5月に開かれる3つのイベントで、4月23日午後2時20分から、EXPOホール・シャインハットでの「EXPO KYOTO Meeting」(府主催)がメインの出演となる。
2月にあった新感覚民俗芸能大会「京のかがやき2025」でのステージを再演する形で、会員32人が踊り手、地方、スタッフとして参加し、1900人収容の大舞台で踊る。踊振興会のほか、京のかがやきにも出た宮津おどり振興会と和知太鼓保存会も出演する。
また、5月1日午後1時から、関西パビリオン多目的ステージで開催のイベント「きょうと大集合」(府主催)に出る。「みんなでつなぐドッコイセの輪」として、会員16人が福知山踊りと音頭を実演。会場の人たちに踊りを教え、最後にみんなで踊る。
このほか5月22、23両日には、関西パビリオン京都ゾーンの福知山コーナーで、福知山踊りと音頭に関わる展示物などを並べPR。会員5人が踊りのミニ実演もする。
福知山踊りは、武将明智光秀が福知山城を改築する際、作業に駆り出された領民たちが石や木材を運びながら「ドッコイセ、ドッコイセ」と手ぶり、足ぶり面白く歌い出したのが始まりとされる。
1980年に創立した踊振興会は、福知山踊りと音頭の振興に努め、未来に貴重な伝統文化をつなぐため活動している。現在は万博に向けて、週1回の練習に励む。広い舞台を想定して踊りの隊列や地方演奏とのタイミングなどを調整。3月14日には田村会長(71)が万博会場を視察した。
田村会長は「今年は振興会創立45周年を迎え、この記念の年に大きな舞台に出演できるのは光栄なことで、外国の方々にも広く福知山の伝統芸能をアピールしたい」と話している。
写真上(クリックで拡大)=京のかがやきに出演した福知山踊振興会(振興会提供)
写真下(クリックで拡大)=踊りと音頭を披露するシャインハット(振興会提供)