目標のパラ出場へ前進 選手発掘プロジェクトで陸上100メートル育成対象に 共栄高3年四方遥輝さん

2025年03月19日 のニュース

 福知山市立原在住で、視覚障害がある京都共栄学園高校3年の四方遥輝さんが、世界大会で活躍できる未来のトップアスリートを発掘する「J-STARプロジェクト」に参加し、陸上男子100メートルの育成対象選手に選ばれた。四方さんは「目標のパラリンピック出場を実現できるよう、これからも頑張りたい」と闘志を燃やす。

 四方さんは、生まれつき光量を調節する目の虹彩が欠損している無虹彩症で、強いまぶしさを感じるほか、視力も0・02と低いが、視覚障害とうまく付き合いながら暮らす。

 「走るのが好き」で、川口中学校1年から陸上部に所属し、練習に励んできた。努力が実り、昨年10月には全国障害者スポーツ大会に出場。男子100メートルと立ち幅跳びの2種目で、優勝することができた。

 J-STARプロジェクトは、スポーツ庁と日本スポーツ協会などが、中央競技団体と連携して実施。基礎測定会の選考を突破し、合宿などの検証プログラムを経て、育成対象選手に選ばれると、プロジェクト修了後に中央競技団体の強化・育成コースで、トレーニングする機会が与えられる。

 過去の育成対象選手のうち、陸上走り幅跳びの石山大輝選手は、昨年5月に神戸市で開かれたパラ陸上世界選手権で銀メダルを獲得。同年8、9月に行われたパリパラリンピックにも出場し、5位入賞を果たした。J-STARプロジェクトからは、こうした国際舞台で活躍する選手が輩出されている。

 四方さんは、陸上100メートルでの育成枠入りをめざし、昨年9月に徳島県であった基礎測定会に参加。20メートル走やボール投げ、垂直跳びなどの測定を受けた。ほかの全国8カ所での測定会に参加した選手を含め、陸上では四方さんを含む5人が選考を突破。検証プログラムの合宿、トレーニングを経て有望者と認められ、育成対象選手に決まった。

 4月から日本体育大学に進学し、陸上部に所属する予定で、大学での練習とともに、強化・育成コースでのトレーニングにも参加。世界で活躍するアスリートをめざす。

 四方さんは「育成対象選手に選ばれてうれしいです。100メートルの自己記録は11秒67で、視覚障害T12クラスのパラ派遣基準の11秒00が突破できるよう、練習を続けたい。3年後のロサンゼルスパラリンピックに出場し、ずっとサポートしてくれている母親に、パラの舞台で走っている姿を見せたい」と話している。


写真(クリックで拡大)=パラ出場をめざし練習に励む四方さん

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