冷え切った冬空が明るく ペットボトルのイルミネーション
2022年12月20日 のニュース

京都府福知山市大江町河守中央の鬼瓦公園で19日、住民たちがペットボトルで作ったイルミネーションの点灯が始まった。感染者数が増加傾向にある新型コロナウイルスに打ち勝ち、町を活気づけようとの思いが込められていて、冷え切った冬空を明るく照らしている。
町内でのペットボトルを利用したイルミネーション作りは、今年2月に初めて行われた。
波美の大江中学校生徒会が、アルミ缶回収で得た収益金を「地域を勇気づける取り組みに使ってほしい」と、市社会福祉協議会大江支所に寄付した。
大江支所は新型コロナ感染で暗くなりがちな町を明るくしようと、空きペットボトルを再利用して作るイルミネーションを展示する構想を立て、町内の様々な団体や地域住民でつくる「大江を元気づけるプロジェクト実行委員会」(田中晴幸委員長)で取り組んだ。
今回も実行委が主体になって実施。ペットボトルは住民や団体から募った。前回の倍以上の約4600個を使い、大江に伝わる鬼伝説にちなんで鬼の角に似せたタワーやハート、光の道などを表したイルミネーションを作って、公園内の屋根付き鬼の回廊に設置。LEDライトで照らしている。
回廊の天井にはペットボトルをランタン風にしてぶら下げ、雰囲気を盛り上げている。ペットボトルには「心でつながる大江の灯」「コロナには負けない」「世界中平和であれ」といったメッセージや鬼などの絵を描いたセロハンフィルムを貼った。
19日に点灯式があり、住民ら約60人が参加。タワーのイルミネーションが七色に照らされると、「すごくきれい」と歓声が上がった。
メッセージなどを書いた大江中生徒会の竹田奏会長(3年)は「イルミネーションを見ると元気がもらえます。いろんな人たちの願いや夢などが込められているので、みんなの思いがかなうことを望んでいます」と話している。
田中委員長(73)は「コロナ感染者が増えていますが、イルミネーションを見て、一時ほっとしてもらえればうれしい」と言う。
1月20日まで点灯。時間は午後6時~11時。
写真=鬼の回廊内に美しい光が照らしだされている