北丹鉄道河守駅のジオラマ 丹鉄大江駅で展示
2022年11月14日 のニュース

かつて福知山-大江間を走った「北丹鉄道」の河守駅の模型が、京都府福知山市大江町河守中央の京都丹後鉄道大江駅2階に展示されている。北丹鉄道を知る人たちが訪れては、懐かしく見入っている。展示は16日まで。
北丹鉄道は1923年に開業。福知山駅から河守駅までの12・4キロ(8駅)を運行した。沿線住民や河守鉱山の鉱石なども運んだが、車の普及などで、71年に営業を休止した。
小さな車両でゆっくり、ゆっくり走ることから「マッチ箱」と呼び親しまれ、河守駅は、京都丹後鉄道(丹鉄)大江駅のそば、現市役所大江支所近くにあった。
模型は河守下町の佐藤弘子さん(85)が所有。佐藤さんの夫の泰さん(2019年死去)が河守駅に勤めていたため、息子の伸之さん(52)=北海道在住=が模型を作り、元気だったころの泰さんに贈った。
ジオラマ仕立てで製作。幅約60センチ、奥行き約20センチの木板の上に鉄道模型の線路を敷き、ミニチュアの駅舎や木々、田んぼなどを配して、客車も置いた。
大江地域観光案内倶楽部(赤松武司会長)が、多くの人たちに北丹鉄道の魅力を伝えようと、佐藤さんから借りて展示している。
佐藤さんは「駅舎の入り口などがちゃんと再現されています」と模型の出来を褒め、「主人が河守駅で幼い息子を見ながら働いていたこともあり、懐かしい思い出ばかりです」と話す。
■鉄道・バスの運賃表も並ぶ■
模型のほか、河守駅を起点とした運賃表や北丹鉄道の運営会社が走らせていたバスの運賃表も並ぶ。
2つの運賃表は河守中央の眞下町子さん(84)が所有。鉄道の運賃表は国鉄経由の東京都内や島根県出雲市など遠方の駅までの額も記されている。
展示時間は午前8時から午後5時30分まで。無料。
写真=ジオラマ仕立ての河守駅の模型