周囲に支えられ外国人実習生が介護福祉士の資格を取得 空心福祉会

2022年05月26日 のニュース

 京都府福知山市内で高齢者複合福祉施設を運営する社会福祉法人空心福祉会(本部・天田、友次秀正理事長)で働く中国籍の外国人技能実習生の女性2人が、国家資格の介護福祉士を取得した。外国人技能実習生の介護福祉士は市内では初めて。

 陳亜琪(チン・アキ)さん(28)と張伝輝(チョウ・デンキ)さん(29)。2人は実習期間3年間で、同福祉会の介護現場で働いている。期間満了を迎えて来月初旬に帰国する予定。

 外国人技能実習生が介護福祉士の資格取得をめざすには、大きく二つの壁がある。一つは言葉の壁。試験は慣れない日本語で専門用語を交えて出題されるため、読解力がいる。もう一つは受験条件の実務者研修の修了。働きながら研修の時間を確保することが壁になる。

 空心福祉会では、日々の業務で2人が分からない日本語を日本人職員が教えるなどしてきた。実務者研修は、福知山民間社会福祉施設連絡協議会が市内で開催していることで受けやすく、同福祉会は研修日を公休扱いにして支えた。介護のスキルアップのための法人内勉強会にも力を入れてきた。

 陳さんと張さんは「日本に来たときは、仕事や日本語が難しくて介護福祉士なんて考えもしなかったけれど、たくさんの支援があってやってみようと思いました」と話す。今年1月に試験を受けて、このほど登録証が届いた。

 「最初は単なる仕事としか思っていなかったけれど、利用者さんの生活を助けるとても意味のあることだと考えるようになりました。帰国後も介護福祉分野で働きたい」と意気込む。

 友次理事長は「2人が頑張ってくれた成果が、他の外国人介護職員や法人にとっても大きな励みになります。市内で実務者研修の受け入れ態勢があることも大きい」と話していた。

 

 

写真=介護福祉士の登録証を手にする陳さん(左)と張さん

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