農業体験ツアーなどに取り組む毛原、農水省「つなぐ棚田遺産」に認定
2022年02月16日 のニュース

農林水産省は棚田の景観維持などに取り組む44道府県の271地区を、「つなぐ棚田遺産」に選定したと発表した。京都府内では福知山市大江町毛原の棚田など4カ所が選ばれた。
農水省は1999年に、優れた棚田134地区を「日本の棚田百選」に認定した。それから20年以上が過ぎ、全国で担い手の減少や農家の高齢化などにより、従来のような保全活動が難しくなっている。このため、改めて優良な棚田を認定して、該当する地区での保全促進、活性化につなげていくことにした。
毛原は大江山のふもとにあり、急斜面地に大小約600枚の棚田が広がり、従来の日本の棚田百選にも選ばれている。地元では97年から農業体験ツアーなど、棚田を保全する地域ぐるみの企画を進めていきた。
近年は「棚田オーナー制度」や遊休農地となっている棚田でのキャンプ体験会などを実施。不耕作地を活用する取り組みにも力を入れる。
毛原地区の水口一也自治会長(63)は「選定されたことで、地区の資源である棚田を生かした取り組みを更に進めていくことができます。これを機に住民や地区外の人たちと一緒に、保全活動に力を入れていきたい」と話している。
写真=毛原地区に広がる棚田