「コロナに負けるな」 鬼の角のイルミネーション、ペットボトルで製作 町に温かい光ともる
2022年02月16日 のニュース

京都府福知山市大江町河守中央、京都丹後鉄道大江駅前の鬼瓦公園に、ペットボトルを使ったツリー型のイルミネーションができた。町内の住民たちが、新型コロナウイルスの感染が広がる中、町を明るくし活気づけたいと、ペットボトルを集め製作。14日夜には点灯式があり、周囲が温かい光に包まれた。
昨年12月に、大江中学校生徒会が、アルミ缶回収で得た収益金を「地域を勇気づける取り組みに使ってほしい」と、市社会福祉協議会大江支所に寄付した。
大江支所は、新型コロナに負けず、暗くなりがちな町を明るくしようと、空きペットボトルを再利用してイルミネーションを作り、展示する構想を計画。町内の各種団体や住民らでつくる「大江を元気づけるプロジェクト実行委員会」(田中晴幸委員長)が主体となって取り組んだ。
作業は1月初旬から始め、ペットボトルの収集や組み立てなどを手分けして進めた。イルミネーションは大江町のシンボルでもある鬼の角をイメージ。円錐状にした2基を作った。
使ったペットボトルは全部で約2100個。針金でつなぎ、下から積み上げて約4メートルの高さにした。ペットボトルには「コロナに負けるな」「がんばろう大江」などのメッセージや赤鬼、疫病封じの妖怪アマビエなどを描いた透明なセロハンフィルムを貼った。
イルミネーションの内部にはそれぞれ2基の投光器を入れて、さまざまな色に輝くように工夫した。
点灯式には約30人が出席。田中委員長(73)は「イルミネーションを見てもらい、少しでもほっとしていただければありがたい」とあいさつ。このあと点灯し、訪れた人たちが遠くから眺めたり、近くに寄って色を確かめたりして楽しんだ。
製作に携わった同町波美の岡地敬子さん(78)は「作っている時は完成したものが想像できませんでしたが、実際に見るとすごくきれいです。コロナでいろいろな行事が中止になっているので、イルミネーションを見て、みんなが元気になってほしい」と話していた。
イルミネーションは28日まで点灯。時間は午後6時から同10時まで。
写真=点灯されたイルミネーション