右半分が雄、左半分が雌のクワガタ 福知山の山中で中学生が発見
2021年08月02日 のニュース

京都府福知山市の山中で、体の右半分が雄、左半分が雌の特徴を持つノコギリクワガタが見つかった。発見したのは昆虫好きの桃映中学校1年、森方凛太朗君。発現率は1万分の1程度と珍しく、「最高の夏の思い出になった」と喜んでいる。
森方君は幼いころから昆虫採集をしている虫好き。祖父と一緒に7月30日に自分が知る山中の“採集スポット”に出かけ、クヌギの木の一本で、自分の目線の高さほどにいるクワガタを見つけた。
発見時はクワガタの右半分しか見えず、大きな顎の形から「雄」と判断。近づいて見てみると左半分の顎が小さく、「最初は折れているのかな」と思った。しかし、じっくり観察をすると雌の小さな顎で、足の形も左右で違うことが分かった。

「雌雄モザイク」と呼ばれる突然変異で、森方君はその存在を知ってはいたが、「まさか自分が出会えるとは思っていなかった。そうだと分かったときには、もううれしくて」と興奮を振り返る。
ノコギリクワガタとしては中くらいの大きさで、いまは飼育箱の中で元気に動き回っている。
昆虫に詳しい市自然科学協力員会の山段眞彦さんは「大変珍しい。せっかく生きているので、雌を近づけると交尾行動をするか、雄を近づけるとその雄が交尾行動をするかなどの観察をしてみてはいかがでしょうか」と、関心を寄せて助言する。
森方君は観察を続け、標本にして残すことにしている。
写真上=発見した森方君
写真下=右半分が雄、左半分が雌のノコギリクワガタ