源頼光没後1千年記念―鬼退治にまつわるゆかりの品を展示 大江山・博物館
2021年08月01日 のニュース

大江山での鬼退治伝説で知られる平安中期の武将、源頼光(948年~1021年)の没後1千年を記念した特別展が、京都府福知山市大江町佛性寺、日本の鬼の交流博物館(佐藤秀樹館長)で開かれている。大江山のふもとにある博物館で、ゆかりの品を展示している。9月5日まで。
頼光は清和源氏の三代目で、摂津守や美濃守などの受領を歴任。貴族社会に溶け込みながら、源氏発展の基礎を固めた。
鬼退治伝説は朝廷の命を受けて、藤原保昌や渡辺綱ら精鋭たちを引き連れ、大江山で酒呑童子らを討伐したとされる。
展示しているのは、頼光らが大江山での鬼たちとの酒宴の場で使ったとされる酒徳利と杯(宮津市・成相寺所蔵)、銚子(与謝野町・八幡神社所蔵)、鬼を退治しに行く途中で山伏姿になった頼光が背負っていたと伝わる木箱「笈」(成相寺所蔵)=府登録文化財=など44点が並ぶ。
また頼光ら一行が戦勝祈願をするために立ち寄ったことで寺の名前が付いた川北の頼光寺の棟札や、戦勝祈願をした上野条の御勝八幡宮に鬼退治成就を伝え、奉納した「紫宸殿田楽」の衣装(上野条文化財保存会所蔵)、一行が写経した「大般若経」(天座区自治会所蔵)なども展示している。

期間中、博物館では、頼光にかかわるクイズを実施し、全問正解者には限定ポストカードセットをプレゼントする。佐藤館長(65)は「市内には頼光ゆかりの地がたくさんあります。鬼退治伝説とともに伝承地を大切に語り継いできた地域の人たちの思いを少しでも感じてもらえればうれしい」と来館を呼びかけている。
開館時間は午前9時から午後5時(最終入館は4時30分)まで。入館有料で毎週月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは博物館、電話(56)1996へ。
写真(上)=酒宴の場で使ったとされる酒徳利などを展示
写真(下)=クイズの全問正解者にプレゼントするポストカードセット