三鬼討った麻呂子親王の伝説を紹介 大江山の博物館

2021年06月05日 のニュース

 大江山の鬼伝説の一つで、三鬼を退治したとされる麻呂子親王のゆかりの品と伝承の地を紹介する特別展が、京都府福知山市大江町佛性寺、大江山中腹の「日本の鬼の交流博物館」で開かれている。親王が使ったとされる馬具などが並び、訪れた人たちが伝説の一端に触れている。27日まで。

 麻呂子親王は6世紀後半から7世紀前半にかけての皇族で、聖徳太子の異母弟と言われている。

 三上ケ嶽(現在の大江山)にすみついて人々を苦しめる「英胡」「軽足」「土熊」の三鬼を、天皇の勅命を受けて討った。討伐後、神仏の加護で打ち倒すことができたと、丹後地方に7カ寺を開基。7仏薬師を安置したと伝わる。酒呑童子・源頼光伝説、日子坐王(ひこいますのきみ)伝説と並び、有名な鬼退治の物語として知られている。

 館内には、ゆかりの品やパネル写真計9点を出展。地元大江町関連の品は、清園寺(河守下町)に残る麻呂子親王が愛用した鞍と鐙(あぶみ)、如来院(佛性寺)に伝わる親王が使った鞭を展示している。

 また、親王から綾部の豪族志賀家に授けられたという太刀や親王を描いた紙芝居(福知山昔話紙芝居同好会所蔵)、親王の鬼退治伝説を描いた「紙本著色清園寺縁起」の複製写真なども並ぶ。

 太刀の展示は6日までで、その代わりに8日からは親王が鬼退治の成功を祈願した記述がある古文書「社人傳書記」(大江町田中家所蔵)を出展する。

 入館は有料。月曜休館。開館時間は午前9時から午後5時まで。鬼博の佐藤秀樹館長(65)は「展示を通じて、伝承を受け継いできた人たちの思いを感じてもらえればうれしい」と話している。
 
 
写真=親王が愛用した馬具などを展示

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