例年100人集まった毛原の田植え体験会 コロナ禍で実行委のみに縮小
2021年05月10日 のニュース

日本の棚田百選に選ばれている京都府福知山市大江町毛原の田んぼで8日、田植えが行われた。毎年この時期に、地区内外の人たち約100人が集まって体験会が開かれるが、昨年に続き今年も、新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止となり、会を主催する実行委員会のメンバーだけで作業した。
毛原には約600枚の棚田があるが、過疎化、少子高齢化の影響で農業の担い手が減少。耕作放棄地が増えてきたため、農地の保全を目的に、1997年から農業体験ツアーを開催。市内外から多くの人たちを募り、毎年春に田植え、秋に稲刈りの体験会を開いている。
参加したのは実行委のメンバー12人。田んぼは8枚(計約10アール)で、まずまずの天候のなか、午前9時30分から酒米の五百万石を植えた。田植え機を中心に使い、狭い場所は手植えをした。
青々とした苗が並んだ棚田で実行委の松井美幸委員長(45)は「田植え体験会が中止になるのは残念ですが、このような状況の中では仕方ありません。9月には稲刈り体験会が出来たら」と話していた。
写真=棚田で酒米の苗を植える実行委メンバーたち