施設集約で市民庭球場が73年の歴史に幕 10面で全盛期には2万7千人利用
2021年04月13日 のニュース

硬式・軟式テニス愛好者に親しまれてきた京都府福知山市和久市町の市民庭球場が、11日をもって閉鎖され、73年間の歴史に幕を閉じた。10、11両日は、感謝デーとして全10面を無料開放。多くの市民らが利用し、慣れ親しんだコートに別れを告げた。
市民庭球場は1948年(昭和23年)に開設。当初は2面のみだったが、1986年までに8面が増設され、全10面になった。1975年には、年間2万7千人が利用していたが、砂入り人工芝の三段池公園テニスコート増設が進み、昨年度は2千人以下に減少していた。
公共施設マネジメントを進める市は、スポーツ施設の機能集約を進め、維持費の削減などを図るため、市民庭球場の閉鎖を決断。跡地の活用方法については検討中で、近いうちに方向性を決める。
感謝デーには、部活動などで利用していた高校生、会社の同僚と汗を流した人たちが集結。2日間とも天候に恵まれ、笑顔でラリーや試合などをして、市民庭球場での最後のプレーを満喫していた。
福知山高校1年の服部晃平君は、南陵中学校時代の軟式テニス部のメンバーと訪れた。「試合で使ったことがあり、思い入れもあるので、閉鎖は残念ですが、最後にみんなで楽しみたい」と話していた。
写真=友だちとゲームを楽しむ高校生