こうの史代さんが福知山城を描くと、やさしい「麒麟のいる街」に
2021年03月23日 のニュース

「この世界の片隅に」などの原作で知られる京都府福知山市在住の漫画家、こうの史代さん(52)が、市役所前から望む福知山城のイラスト作品「麒麟のいる街」を制作した。こうのさんがよく通る街並みのなかに、麒麟に乗り笑顔で空を駆ける明智光秀らを入れて、夢広がる風景を温かく描いている。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の反響で、光秀ゆかりのまちとしての知名度を上げた福知山市。その機運をさらに盛り上げていこうと、市は2月に福知山城のホームページを刷新した。その一環で、ホームページ掲載用にと、こうのさんに「福知山城のある風景」を題材に、制作を昨年末に依頼していた。
完成した作品はA3判の水彩画で、こうのさんならではの手描きの温かみが伝わる。
平和の世に現れるとされる麒麟の背に、戦国のおしどり夫婦の光秀と煕子、道路標識、行き交う車や人々と、現実と幻想が融合した構図。作品は、“みつひデー”とかけた3月21日に城ホームページで、作品に込めるこうのさんの直筆コメントと一緒に公開した。
また、福知山城天守閣(内記一丁目)で複製品の展示をしており、23日からは市立図書館中央館(駅前町)でも始まる。図書館では先着1千人に「麒麟のいる街」のポストカードを無料配布する。
写真=市役所前から福知山城を望む風景をこうのさんの世界観で描いた作品