日本人のソウルフード おにぎり

お米が美味しい季節がやってきました。今回はタウンタウンエリアにある、おにぎりが自慢のお店を特集。
日本人のソウルフード、大きな口でほおばってください。
(2023年10月号掲載)

※お店の情報は取材時のものです。変更になっている可能性がありますので、お出かけ前にお店にご確認ください。

おにぎりカフェ  KANOA CLIP(カノアクリップ) 福知山市

ある日の日替わりランチ。おにぎり2個、漬物、みそ汁、メイン、小鉢2種、ドリンク付きで、1250円

 白い外壁とかわいいおにぎりのロゴが目印。扉をあけると店主の足立久美さんが笑顔で迎えてくれる。

 大きめで丸いフォルムのおにぎりを主役に、手作りのおかずとセットにして提供する。お米は綾部市上杉地区のコシヒカリを契約農家から仕入れている。寒暖差の激しい風土と水源に近いきれいな水で育つゆえに美味しいと評判のお米を、ふっくら炊き上げ、優しく成型。大きな口でほおばると、一粒一粒が口の中でふわっとほどけていく。

 具は梅、鮭、明太子など、〝これぞ定番〟といった5種類を用意。なかでも一番のおすすめが塩むすび。厳選した宮城県産の塩を使い、お米の旨味をぐっと引き立てる。足立さんは「お米ってこんなにおいしいんだ、と再認識してもらえたらうれしい」と話す。

 セットのおかずは、地元の旬の食材を使いながら手作り。ふわふわの出汁巻きや具沢山のおみそ汁、オリジナルソースのハンバーグなど、栄養バランスも考える。ほっとする味わいで、一人暮らしの人、若い女性にも喜ばれている。

 実はもうひとつこだわっているのが、コーヒー。豆を茨城県の専門店「コーヒー・ア・ゴーゴー」から仕入れており、コーヒーの油分まで抽出できるフレンチプレスで提供する。

テイクアウトの唐揚げ弁当(750円)

シンプルな内装で落ち着く店内。カノアはハワイ語で「自由」。クリップは「留める」。店名には「自由にお気に入りの場所に」という意味を込める

街に溶け込むように佇むお店
おにぎりのロゴが目印
住所 京都府福知山市駅前町217-5
電話番号 ℡070-9015-5781
営業時間 水・金・土・9:00~20:30 月・木・日曜日10:00~15:30 
休み 火曜日、第3日・月曜日
駐車場 なし
SNS Instagram

おにぎりとおやつ musubi(むすび) 宮津市

10月限定「宮津産さつまいもと生ハム」(320円・左)と「宮津産旬魚のフライと野菜の自家製タルタル」(350円)。奥は自家製梅干しのおにぎり

 大阪から宮津市に移住した寺田亜由美さんが、川辺に佇む古民家で営む。移住して初めて食べた上宮津産のお米に感動し、もっと多くの人に知ってほしいと、おにぎりがメインのカフェを開店した。

 使うお米はもちろん上宮津産。しっかりと浸水させてから、ガス釜でふっくら艶やかに炊き上げる。粒をつぶさないよう「おいしくなぁれ、おいしくなぁれ」と心で唱えながら握る。

 定番から月替わりまで11種類あるおにぎりから好きなものを選ぶスタイル。自家製の梅干しの「梅」(200円)、店で焼いてほぐす「鮭」(200円)、宮津のうどん屋さんから仕入れる「昆布」(250円)など、定番の中にもこだわりを秘める。月替わりは地元の旬の食材を使った3種を用意。独創性あふれるものが多く、見た目も華やか。店内に「わぁ」という歓声があがることも。おにぎりと一緒に季節の野菜たっぷりの汁物やドリンクと合わせることもできる。

 窓の外は、緩やかに流れる大手川と、のどかな山の風景。夏の鮮やかな緑から、少しずつ紅葉し、冬は白く、春になるとピンクの模様が現れる。「景色を見ながら、ゆっくり食べてください」と寺田さん。

 ランチの後のおやつも用意。甘酒豆乳プリンや米粉マフィンなど、体によい食材を意識したものが多く、健康茶もある。

窓の景色を眺めながら、のんびりできる

有機玄米のおにぎりは、ぷちぷちとした食感。塩200円、鮭のせ220円

店主の寺田さん。穏やかな人柄は、店の雰囲気そのもの
川沿いに佇む古民家
住所 京都府宮津市喜多1152
電話番号 ℡090-6551-5766
営業時間 水~土曜日11:30~16:00(L.O.15:30)
休み 日・月・火曜日
駐車場 あり
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にぎりめし 勘兵衛(かんべえ) 舞鶴市

もち米を少し合わせることで、時間が経っても固くならず、おいしさが持続する

 創業80年の老舗米屋「まつもと米穀」が営む、おにぎりと米粉スイーツのお店。近年、ネット経由で遠方の顧客にお米を販売することが多くなったが、「地元の人にこそ、近隣のおいしいお米を食べてもらいたい」と3代目の松本泰さんが開業した。

 京丹後市の契約農家から仕入れるコシヒカリを使い、舞鶴の名水「真名井の清水」でつやつやに炊き上げる。いつでも水が使えるように自社で井戸も所有。ふんわりにぎったあとは、名古屋の老舗店から取り寄せる海苔で優しく包む。「おにぎりは奥が深い、単純なゆえに違いが出る食べ物」と松本さん。お米を知り尽くしたプロだからこそ、細部まで妥協しない。

 種類は定番から変わり種まで20種類。半身を焼いて、手でほぐす「しゃけ」(150円)、じっくり煮込んだ自家製の「牛しぐれ」(200円)、濃厚な「らんおう」(200円)など、具材にも手間をかけ、お米との相性を追求する。人気の「えびてんむす」(250円)は、米粉で揚げた大きな海老を使用。入りきらないので折りたたんで握っている。

 値段は100円から250円まで。毎日でも利用してもらえるような価格設定にしている。リピーターも多く、早々に売り切れてしまうことも。

 米粉のお菓子にも力を入れる。新米を自家製粉し、お米ならではの風味を活かして焼き上げる。

米粉のスイーツも種類豊富

お客様からの反応が励みになるという3代目・松本泰さん。おにぎり屋の開業は初代の祖父の夢でもあった

開店直後から行列ができる。売り場の横にはイートインスペースを用意
種類豊富に並ぶおにぎり。ショーケースをみながら迷うのも楽しい
住所 京都府舞鶴市引土171-6
電話番号 ℡0773-68-9777
営業時間 11:00~17:00(売り切れ次第閉店)
休み 日・火曜日
駐車場 あり
SNS HP

2023年10月21日更新

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