福知山市夜久野町の今里自治会(新宮敏昭自治会長、13世帯)は、地区の景勝地の「富久貴の滝」近くにあずまやを建て、4月から使い始めた。腰を下ろして、落差約12メートルある滝の流れをゆっくりと眺めることができる。
滝から約300メートル離れた場所に、日限地蔵が祭られている。江戸末期、台風で山上から流されて滝つぼに落ちた地蔵を、引き揚げて日当たりのよい場所に祭ると、病に伏していた病人が元気を取り戻したといういわれがある。
同自治会ではこの由来をもとに、滝と地蔵を地域資源として観光振興に生かそうと、滝の近くに散策路や広場の整備をし、由来を記した看板を設置した。
あずまやは、滝全体を眺めることができる小高い場所に3月に入ってから住民総出で建てた。敷地や階段を整備したあと、コンクリートで基礎を築き、その上に寄せ棟造りの高さ、幅、奥行きそれぞれ約2・5メートルの施設を設けた。内部にはテーブルやベンチもあり、15人ほどが食事などに利用できる。
新宮自治会長は「四季折々の風情が楽しめる場所で、滝近くの整備を進めるうちに市外から写真撮影に訪れる方も増えてきました。ぜひ見に来てください」と話す。
場所は、福知山市街地から行く場合、国道9号の井田交差点を右折し、北へ約8キロ進んだところ。途中に案内看板を設けている。夜久野町畑地域の7自治会でつくる「七つの里づくり協議会」が作ったマップでも紹介。マップは福知山駅北口の福知山観光案内所、夜久野ふれあいプラザ、農匠の郷やくのなどにある。
写真=富久貴の滝の近くに建てられたあずまや
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