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両丹日日新聞2017年4月19日のニュース

シバザクラの名所がシカの食害で維持断念

一部残ったシバザクラが咲く 京都府福知山市長尾の国道176号沿いでシバザクラを育てる住民グループ「花の郷長尾」(小高数眞代表)は、長年続けてきた維持、管理を今年でやめる決断をした。近年、シカによる食害で花の付きが悪くなったうえ、メンバーの高齢化で世話が出来にくくなったためで、小高代表(70)らは「わたしたちの力ではどうしても管理できなくなりました。本当に残念です」と肩を落とす。

■「福知山花の十景」返上■

 地区の玄関口を花で美しくしようと、01年に集落に向かう南側入り口付近の平地と斜面の約1・7㌃にシバザクラを植栽したのが始まり。その後エリアを広げ、1万株ほどに増やしてきた。

 毎年4月中ごろに開花。「福知山花の十景」にも選ばれ、市内外から多くの人たちが見に訪れて、シバザクラの名所となっていた。

 シカの食害は以前からあったが、ひどくなったのは昨年から。植栽地の周りに電気柵などを設けているものの、今年は冬の豪雪の影響で柵が壊れ、3月ごろにシカが侵入し、新芽を食べ荒らした。

 斜面の植栽地は、シカが上り下りして株が掘り起こされ、土がむき出しになっている所もある。
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 またグループのメンバーの高齢化が進み、草刈りや苗栽培、植栽などの維持・管理作業が難しくなってきた。このためグループ内で話し合い、今年で管理をやめることを決めた。美しい景観を保つことが出来なくなるため、福知山市などに、花の十景からはずしてもらうよう要請した。

 新しく管理してもらえる団体などがあれば、続けてほしいと願っているが、グループでは、平地の部分だけでも自分たちで細々と植栽などをしていくことが出来ないか模索している。

 小高代表は「観光バスが立ち寄ったこともあり、これまでたくさんの人たちに見に来ていただきましたので、管理を終えるのは残念でなりません。どなたか続けてやろうという方がおられるとありがたいです」と話している。


写真上=例年だと全面ピンクに染まるが、今年は一部残ったシバザクラが咲くだけに
写真下=斜面の一部はシカが侵入して、土がむき出しになっている所がある


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