「スイーツ店ですが『カツ丼あります!』」。そんなキャッチフレーズが思わず頭に浮かぶ。京都府福知山市蛇ケ端のスイーツカフェパステル(豊谷健一オーナーシェフ)の看板メニュー、丼料理のように見えるプリン「どんプリ」がおもしろい。
豊谷さん(44)は兵庫県豊岡市出身で、人気スイーツ店カタシマに26年勤めた。福知山で長く過ごしたことを縁に、16年6月に独立して自分の店を構えた。
どんプリは、プリンの上に果実、チョコレート、クリームなどスイーツの素材でたくさんの「料理」を模して作る。「お客さんの『何これ!?』という反応が楽しみで」と笑う。

どんプリの誕生は、ある器との出会いがきっかけ。オシャレな西洋鍋のようなデザインに一目惚れした。
手のひらに乗る直径10センチ前後のコンパクトサイズで、色も赤、白、黒など豊か。電子レンジで使える耐熱仕様で、洗い終わったあとに普段使いができるところも高評価と太鼓判を押す。
「さて、この器をどうするか…」。21歳のころ、初めての商品開発で作ったフルーツプリンケーキを器に盛りつけてみた。きれいではあったが決め手に欠けた。そこでひらめいた。「あれ…この器って丼にも見えるなぁ…。カツ丼みたいにできるんじゃないのかな?」
パイ生地を使い、パン粉の質感を表現しながらトンカツに見えるように焼き上げるなど試行錯誤を経て、17年春に“カツ丼”が完成した。ただの遊び心だったが、SNSで紹介されると、問い合わせが相次ぎ、商品化への追い風が一気に吹いた。
写真上=バニラムースの豆腐、チョコのシイタケ、ホワイトチョコのしらたきを土鍋に盛り付けるとよりリアルに
写真下=人気ナンバー1の「カツ丼」。プリンの上に、カツに見立てたパイが乗る
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