2002年度予算を見る 福知山市4

人権教育市計画を推進


 21世紀は人権の世紀と言われている。福知山市は今年度、市の人権教育、啓発の基本方針となる「人権教育のための国連十年市行動計画」を策定した。新年度予算には計画を推進していくための事業をたくさん盛り込んでいる。


 同計画は、1971年に策定した同和教育方針の取り組みの成果と国際的な人権尊重の流れを踏まえて定めたもので、2004年を目標年次とし、同和▽女性▽子ども▽高齢者▽障害者など分野別に人権問題の現状と課題、施策の方向を示している。


女性活動支援ルームを開設

 計画の趣旨に沿った施策としては、男女共同参画社会実現のため、女性活動支援ルームを開設する。場所は岡ノ2町の部落問題生活相談所の2階を活用。整備費として290万円を予算化した。


 市内の女性団体などがつくった実行委員会が主催して、「人権を考える女性の集い」が今年度、初め
市行動計画
市行動計画の啓発基本方針などをまとめた冊子
て開かれた。女性や子どもの人権を守る取り組みとして大きな成果があった。市では集いが男女共同参画社会の実現をめざす人材の育成にもつながっていくようにと、新年度から補助金20万円を出すことにした。


 また市行動計画の趣旨に基づき、人権問題の解決を、自らの課題として主体的に取り組む啓発リーダー育成事業に20万円を計上。市民人権大学の修了者を対象に公募する。事業期間は2カ年計画で、今年度は人権感覚を養成する講座開設などをする。


人材育成目的に新たに奨学金制度

 「地域改善対策特定事業にかかわる国の財政上の特別措置に関する法律」が3月末で失効するのに伴い、同和地区の生徒らを対象にしていた奨学金制度が一般施策に移行。大学の奨学金は国が、高校については府が制度化するが、市ではこれらの制度とは別に、同計画の趣旨に沿った人材の育成を図ることを目的に、市独自の奨学金制度をつくる。


 給付額は年額で、高校が国公立1万円、私立2万円▽大学は国公立2万5千円、私立5万円などとしている。所得制限基準があり、以前からある府の高等学校奨学金など、他制度で入学支度金の支給を受けている人は対象外となる。市は新しい奨学金制度の創設で、2000年度から一般施策として実施していた市の入学支度金の交付事業をやめる。毎月1千−2千円支給する修学奨励金はこれまで通り続ける。


 新年度から全市を対象に、あらゆる差別を許さない子どもの育成を図る事業を繰り広げる。事業は、子ども会などいろいろな団体の代表らでつくる「差別を許さない子ども育成協議会」が主体となり進める。対象となるのは小学生、中学生、高校生で、小学生は人権にゆかりのある場所を巡る「人権ウオーキング」の開催など、中学生は人権への関心を高めるための交流研修会を開くほか、大人も子らを効果的に指導していくために学習していく。予算額は160万円。


人権学習につながる事業立案団体に助成

 また市内の子ども会や親子ボランティア団体を対象に、差別を許さず、人を大切にする心を養う活動を公募し、人権学習につながる効果的な事業と認められた企画に対して助成金を出す。「ヒューマンジュニアプラン」実践活動助成事業として100万円を計上。対象となる事業としては、体に障害を持つ人との交流会や人権創作劇、バリアフリー体験などを考えている。


身元調査無くすための啓発ビデオ作成

 このほか差別につながる「身元調査」が後を絶たないことから、身元調査を無くすための啓発ビデオを作成する。シナリオなどの内容は行政や学識経験者らで組織する制作検討委員会で練る。ビデオは無料で貸し出し、人権学習などに活用してもらう。


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