2002年度予算を見る 福知山市2

健康、福祉充実に重点


 「安心で住みよいまちづくり」。福知山市は規模の大小にかかわらず、このことを念頭に事業を進めるという。新年度予算では、健康と福祉施策にも重点を置いている。


 肝臓がんの原因の1つとされる肝炎ウイルス。現在、府福知山保健所でウイルスの検査を希望者に対して定期的に行っているが、市でもウイルスの陽性者が早期の治療をすることで、肝臓がんへの移行を抑えることを目的に、新年度から実施する。


 対象者は40歳から70歳の人で、検査は市保健センターなどでの集団検診のほか、市内の医療機関に委託して行う基本健診でも受けられるようにする。B型、C型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調
福寿園
6月に外される福寿園の表札
べる。検査料は一部自己負担とする予定。現在の医療状況では新たに感染することは少ないとみられるため、生涯に1回の検査とし、5年間をめどに対象者の検査を完了する。


 また女性を対象に実施している乳がん検診で、従来の問診などに加えて、マンモグラフィー(乳がんX線撮影機)による検査を採り入れる。肝炎ウイルス検査同様、がんを早期に発見し、治療につなげることを目的にしている。


 50歳以上の人が対象。原則2年に1回の検診で、マンモグラフィーを備えている福知山市民病院、京都ルネス病院に委託する。マンモグラフィー併用による検査を受けた翌年は視触診による検診に。30〜40歳代の女性には従来通り、年1回視触診を実施する。


看護系大学の設置検討
 市民病院の改築を進める一方で、高度な医療知識を身につけた看護婦・士を養成する「看護系大学」の設置も考えている。新年度は設置研究事業費として300万円を組む。


 厚生労働省の准看護婦制度廃止に向けた動きを受けての構想で、3年制か4年制。医療、看護については市民病院の医師や看護婦、教養は京都創成大学、京都短期大学の教授らを講師にすることも考えている。市企画部では「看護だけでなく、介護やリハビリについての専門知識も教えることができれば。今後は市民病院付属看護学校のあり方も含め、幅広い観点から検討していきたい」という。


 市は保育所の保育料を、国の保育料徴収金基準額の75%に設定し、保護者への負担軽減を図っているが、不況の影響で所得の伸びが期待できないことから、新たな減額措置をとる。保育料納付保護者の所得区分のうち3割近くを占める市民税非課税世帯と所得税非課税世帯を対象に、保育料を月額1000円減らす。


家庭支援保育士を配置
 家庭での子育てが難しい環境にある園児が多数入園している保育所に「家庭支援保育士」を配置する事業にも取り組む。担任とは別に、家庭での適切な子育てが必要な園児を観察しながら、その子の家庭を訪問し、保護者に生活指導などをしていく。4月から公立、私立の保育園に配置する予定で、人数は未定。


福寿園跡地に高齢者福祉の拠点整備
 養護老人ホーム・福寿園は6月で廃園にし、跡地と隣接地を合わせた用地に地域の高齢者を対象にした福祉の拠点施設を造る。同園は下六人部村の診療所だった建物を、1955年の合併後に、同ホームとして活用。一番多い時で50人が入所していたこともあったが、現在の入所者は九人だけとなった。


 新しく建てるのは、居住部門を含めたデイサービスセンターと高齢者が気軽に相談できる窓口となる在宅介護支援センターを合わせた複合施設で、新年度は500万円の予算で調査設計をし、03年度をめどに整備にかかる。運営方法は公設民営の形で検討している。現在の入所者は他の施設に移ってもらう。


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