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両丹日日新聞2018年7月11日のニュース

無堤防地域に大きな被害 直近5年で3回目

掃除をする店長 7月豪雨で増水した由良川下流部の京都府福知山市大江町有路下地区では、民家のほか商店や事業所なども浸水し、大きな被害が出た。同地区は無堤防のため、由良川からの水が一気に押し寄せた。

 由良川左岸の三河でアジアの雑貨販売とカフェを営むカサオリエンテ(藤池秀樹店長)では、直近5年の間に3回目となる浸水被害を受けた。

 店は由良川がすぐ横を流れる国道175号沿いにあり、店内からは川が間近に見える。今回の豪雨では6日夜からつかり始め、1階の床上10センチまで浸水した。

 事前に商品の一部やパソコンなどを2階に上げていたが、泥が入り込み、1階厨房の冷蔵・冷凍庫、食洗器などが駄目になった。

 水がひいたあと8日から後片付けを始め、従業員のほか、なじみの客や知人らが駆け付け、泥出しや掃除などに汗を流している。

 無堤防の有路下地区では、国交省のかさ上げ事業の対象地域となっているが、宅地以外の商店や事業所などは対象外となっている。

 藤池店長(45)は昨秋、町内のかさ上げ対象地域にある他の商店・事業所とともに、国交省福知山に行き、対策を取ってもらうよう要請した。

 「今回の水害の影響で、店を再開するのには1カ月ぐらいはかかりそうです。これだけ何回も水がつくと、移転も考えなければなりません」と藤池店長。「現時点では店のかさ上げは難しく、由良川の浚渫をしてもらうなど、なんらかの対策を取ってほしい」と強く願っている。


写真=店内にあった陳列台などの掃除をする藤池店長

土石流が地区を襲う 母親背負い避難

勝手口から流入した土砂を指さす上山さん 7月豪雨により、京都府福知山市内でも多くの被害が発生し、住民らが後片付けに追われている。夜久野町柿本地区では、山間部の民家が土石流などの被害を受け、10日は地域住民らが被災した民家から泥をかき出すなどの作業に取り組んだ。

 柿本の集落内には畑川が流れ、その川沿いを中心に被害が多発した。上山昭雄さん(66)宅は畑川の支流が家の横を流れており、7日午前1時30分ごろ、支流上流から流れ出た土砂が勝手口から屋内に流入。1階の室内に泥が深さ約50センチほどたまった。

 上山さんは妻、母との3人暮らし。「土砂はすごい勢いで、入ってくると同時に家の電気が消えました。暗闇の中、1階の部屋にいた母親を背負い、2階に避難しました。何とか助かってよかった」と話していた。
 
 土砂は、畑川沿いにある田中幸男さん(73)宅にも押し寄せた。上山さん宅より低い位置にある。

 田中さんは「目の前の畑川から水があふれそうになり、近くの公民館へ避難をしようとした時に、家の周りに土砂が来ました」と話す。「また雨が降ると家の中に水や泥が入ってしまう。それまでに何とか出来ればいいのですが」と不安そうに話した。


■敷地えぐられ家の一部が浮く■


 田中さん宅の川向かいの水本克則さん(67)宅は、水面から約3メートルほどの高台になっているが、川沿いの敷地が水にえぐられ、木造2階建ての倉庫が流された。さらに、家の一角が宙に浮き、いつ崩れるか分からない状態となった。

地面がえぐられた水本さん宅

 水本さんは、6日夜から7日未明にかけて、「ゴロゴロという雷のような音が聞こえていました。川と反対側の道路を流れる水を防ごうと外へ出て、倉庫が流されているのに気付きました」という。

 10日には、神戸市から娘の美園さん(40)が自宅周囲の泥かきに帰ってきており、「家はひどい状態ですが、家族が無事でよかった」と胸をなでおろした。

 付近にはこのほか、土砂で埋まった車、欄干の折れた橋、山から流出した流木などが数多くあり、住民らが片付けを続けている。

 市は10日午後6時、同地区の1世帯3人に避難勧告を出した。河岸浸食によって家屋倒壊の危険があるためとしている。


写真上=勝手口から流入した土砂を指さす上山さん
写真下=地面がえぐられた水本さん宅

センター被災で学校給食休止

被災した市学校給食センター 京都府福知山市は11日から、市立29校(小学20校、中学9校)の給食を休止した。厚中問屋町の市学校給食センターが豪雨で浸水し、衛生面で万全を期すため。13日まで。

 給食センターは7日、そばを流れる弘法川があふれ、駐車場に深さ15センチほど泥水がたまり、地下配管ピットに浸水。食器の洗浄や汁物、煮物などの調理に使う上記ボイラーが故障した。
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 豪雨が収まった週明けの9日は献立を変更して対応したが、その後は食器洗浄ができない状況。

 市センターは旧市と三和町、夜久野町の計18小学校と8中学校を受け持っている。大江町内を受け持つ大江センターは直接の被災はしていないが、食中毒など衛生面に配慮して11日から停止することにした。

写真上=被災した市学校給食センター
写真下=越水した弘法川。給食センターは写真右手奥にある(7日午後1時ごろ撮影)


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