WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2017年3月 2日のニュース

福祉人材(下):確保へ官民で対策

介護福祉士養成講座<br />
 不足する福祉人材の確保に向けて、福知山市内では民間施設と行政とが協力して対策に取り組んでいる。掲げるのは「若者の福祉への関心の高まり」だ。

 公益社団法人日本介護福祉士養成施設協会がまとめた2016年度の介護福祉士養成校の入学者数は、5割を切る大幅な定員割れとなった。福知山市が市内6高校に聞いた16年3月卒業生の養成校への進学は12人で、卒業生全体の1%にとどまる。福祉事業所への就職は14人だった。

 ただでさえ、なり手が少ないところに、離職率が特に高い3年未満で辞めていく中にも若者たちがいる。理由はさまざまだが、「利用者を理解できない」「汚物処理、床ずれを初めて見てショックを受ける」など、自分のイメージと実際の現場とが違う「ミスマッチ」が見られるという。

 12法人67事業所が加盟する福知山民間社会福祉施設連絡協議会の廣田真会長は「最初から即戦力とはいわない。ミスマッチも、フォローをすれば解決できるものもある。コミュニケーションができて、虐待に近づかないような人であれば、施設側は一からでも育てていく流れになっている」と両手を広げて待つ姿勢を示す。

■全施設が府の育成認証を取得・宣言■

 福祉連協の事業所は、人材育成・定着への取り組みで基準を満たすことにより、京都府が認める「きょうと福祉人材育成認証制度」を活用できる。

 加盟事業所の7割程度が取得済みで、残りも認証への意思表明をする宣言事業所になっている。今のところ市内での事例はないが、更なる上位認証もあり、人材育成への意識向上を図る客観的な指標ともなる。

■福祉は特殊? 高齢者と接する機会減り■

 「福祉の特殊感」も問題の一つだ。核家族化が進み、子どもたちは祖父母との同居が減った。重度の障害がある人と接する機会も多くはない。「年老いて介護が必要になること、障害に対する支援が必要であることが非日常的で、福祉そのものに特殊感が出てしまっている」と、廣田会長は指摘する。

 連協と市とでつくるワーキングチーム・福祉人材PRプロジェクトは、介護職PRのポスター、ビデオ、ロゴマークを製作。介護の日の11月11日に合わせて駅北口広場で大規模なイベント「介護の日大作戦」を開く。これらの活動は高校生や一般の人との接点を生む。人を笑顔にできるやりがいのある仕事。その魅力を訴えて「職業選択の一つとして福祉を見てほしい」という思いを託す。

 新規就労者が定着しないと、次に入ってくる人を指導する中堅職員が育たない。そうなると、新規就労者が入りづらいという負のスパイラルに陥る恐れがある。

 対策は現職のキャリアアップ教育。有資格者の離職率が低いことからも、介護福祉士、初任者研修(旧ヘルパー2級)の養成講座を実施して全体のレベル向上と長く仕事を続けていける自信につなげていきたいという狙いがある。養成講座は他職種からの転職を考えている人も受けることができる。市が、自主財源で受講費の補助をして支えている。

 少子高齢化の進行、障害の有無にかかわらず、誰もが住み良い共生社会の実現へ、福祉業界が果たす役割は今後、さらに大きくなる。働きたい意欲、やりがいをいかに高めていけるかがカギを握る。


写真=職員のキャリアアップ対策で開いた介護福祉士養成講座

生計立てられる農業 先輩がノウハウ伝授

農業者らの交流会 地域農業のリーダー役となる農業士と若手農業者らの交流会が、福知山市篠尾新町のサンプラザ万助で開かれた。福知山、綾部、舞鶴3市から、20歳代から60歳代までの32人が参加し、和やかな雰囲気の中で意見を交わし、収量向上に向けた栽培方法などについて、若手農業者が先輩からアドバイスを受けた。

 農業士は地域農業の先導や後継者の育成などの役割が求められ、市町村長の推薦を受けて知事が認定する。交流会は3市の農業士で組織する京都府中丹地域農業士会(衣川重人会長、30人)が、1日の総会後に初めて開いた。京都府中丹東、西農業改良普及センターが共催した。

 初めに、今年度いっぱいで農業士を退任する綾部市の渡辺弘造さん(65)がマイクを握った。50歳のときに脱サラして農業を始め、農地面積は当初約80アールだったが、今は約9ヘクタールに広がり、水稲を中心に多彩な野菜を栽培する。

 「サラリーマンのときより所得は減ったが、やりがいを感じている。もっと早くこの道に進んでおけば良かった」と切り出した。「他人のことを気にせず、自分で計画を立てて営めるのが大きな魅力。もうかる仕事ではないが、生計を立てることはできる。ただ、先を見通す力や経営感覚がないと失敗する。後継者の育成にも努めていってほしい」と若い農業者に期待を込めた。

 このあと、4人ずつ8つのテーブルに分かれて意見交換をした。できるだけ多くの人とつながることを目的に、途中で2度、メンバーの入れ替えをした。

 農業士からは効率的な栽培方法や販路開拓、制度の利用方法などを伝授。若手農業者のなかには、府外からIターンして農業の道に進んだ人もいて、地域での付き合い方などを熱心に質問していた。


写真=和やかに話し合う農業士と若手農業者

アートな雛人形そろう やくの木と漆の館で作家展

アートなおひな様 かわいくアートなお雛(ひな)様が、京都府福知山市夜久野高原、道の駅農匠の郷内、市やくの木と漆の館にそろった。館と縁のある近隣市町の工芸作家たちによる「作家さんの雛人形と春の器」展が開かれている。

 地元の衣川昌良さん(漆)▽今西美咲さん(木工)▽春日工房(染、木工)▽工房平岡堂(木工、漆)が出展。ほかに亀岡市の宮崎愛さん、伊根町の倉攸佳衣さん、兵庫県宍粟市西川ツヨ子さん、館の職員たちの作品も加えて計約30点が並んだ。

 漆で描いた風雅な雛、想像力をかき立てる木の人形、春を思わせる華やかな器など、作家たちの個性が光る展示になった。

 高橋治子館長は「これから花の季節を迎える夜久野高原に足を運び、野外の自然と館内のアート、両方で春を感じて下さい」と呼びかけている。

 会期は4月9日までで、時間は午前10時から午後5時まで。水曜休館。ギャラリー部分は入場無料。電話0773(38)9226。


写真=作家たちの個性が光る作品が並んだ


株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ