WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2017年2月 7日のニュース

複合災害に備え安定ヨウ素剤を分散備蓄

安定ヨウ素剤を分散備蓄 京都府福知山市は7日、原子力災害に備えて福知山市民病院=厚中問屋町=で備蓄管理している安定ヨウ素剤の一部を、同病院大江分院=大江町河守=に移した。水害や地震などとの複合災害も視野にリスク分散を図る。

 福知山市は、大江町有路下地区が福井県の高浜原発から半径30キロ圏内のUPZ(緊急時防護措置準備区域)に入っている。

 事前に飲むことで原発事故による甲状腺がんのリスクを軽減する安定ヨウ素剤については、UPZの住民約500人分と、UPZへの来訪者や一時通過者の見込み人数分も含めた想定量を府から配分されている。現在、福知山市内にあるのは、大人用の丸薬で1万1千個、子どもが飲みやすいゼリー240包、水などで溶かして飲む粉体500グラムとなっている。

 安定ヨウ素剤が必要な時は現地まで運ぶことになっているが、水害や地震などで市民病院から現地にたどり着けないリスクを減らすために、一部を大江分院で分散備蓄することにした。

 7日朝に市民病院の薬剤師と市危機管理室の職員が車両に積み込み搬送し、大江分院の薬剤師に引き継いだ。

 福知山市内の安定ヨウ素剤の備蓄量は次の通り。
 【丸薬(3歳以上13歳未満1回1丸、13歳以上2丸)】市民病院8箱(8千丸)、大江分院3箱(3千丸)
 【小児用ゼリー16・3mg(生後1カ月まで1回1包)】市民病院30包、大江分院10包
 【同32・5mg(生後1カ月以上3歳未満1回1包)】市民病院150包、大江分院50包
 【粉体】市民病院のみ500g


写真=大江分院で分散備蓄する安定ヨウ素剤を運搬車両に積み込んだ(7日午前10時ごろ、市民病院で)

戦中の普通の人描きたかった−「この世界の片隅に」原作者

片渕監督、こうのさん 京都府福知山市在住、こうの史代さんの漫画「この世界の片隅に」をアニメ化した同名の映画が、地元福知山市広小路通りの福知山シネマで上映されている。初日には、上映に続いて、こうのさんと映画の片渕須直監督を招いてのトークイベント(両丹日日新聞社共催)も行われ、この漫画や映画製作にかけた思いなどを語り会い、来館者の質問にも答えた。

 この映画は、第2次世界大戦中の広島・呉が主な舞台。広島市江波で生まれたすずは18歳の時、20キロ離れた呉の周作のもとに嫁ぐ。戦下で物資が不足していく中、すずは一家の主婦として、工夫を凝らして食事を作り、着物を服に仕立て直したりする。時には好きな絵を描いて日々の暮らしを重ねていた。そんなすずの姿を通じて当時の普通の人の生活が描写されている。

 上映とトークイベントは、福知山シネマが今年8月で開設10周年を迎えるのを記念した企画のひとつ。こうのさん、片渕監督がそろって参加するトークイベントは国内でも数少なく、全国から注目を集め、1月28日のチケット先行販売には多くの人が早朝から列を作った。地元公開初日の4日の当日券も、前夜、午後8時から並ぶ厳寒の徹夜組が出るなど、高い人気となった。

 初回上映にトークイベントがセットされ、会場は満席。上映が終わると客席から大きな拍手が沸き起こった。このあとトークイベントがあり、こうのさん、片渕監督、司会役で映画館オーナーの志摩敏樹さんが登壇した。

 こうのさんは歴史や地理が苦手で、勉強してからこの作品を描いたことを振り返り、戦争中に普通の人がどんな生活をしていたかを描きたかったと思いを話した。

 片渕監督は、淡々とした当時の暮らしをどうつなげいくか、画面からは出ない香りなどをどう表現するか、平面的なアニメに、所作で立体感を出すといった工夫をしたことを話した。

 今後については、こうのさんは東日本大震災にからむことを描きたいとし、「住んでいる福知山は楽しいので、福知山の日常を描くのもいいですね」と話し、会場から大きな拍手を受けた。

 片渕監督は、自身がやりたいと思って映像にした最初の映画なので、「まずは再起動して今後やりたいことを考えたい」と話した。

 続いて来館者から、声優にのんさんを起用した背景などいろいろな質問があり、丁寧に答えた。

 こうのさんと片渕監督は記者の取材に「戦争は別世界のことではなく、地続きのことだと受け取ってもらい、友だちのすずから手紙が届いたような感覚で見ていただけたらうれしい」と思いを話した。

 「この世界の片隅に」は映画雑誌「キネマ旬報社」の昨年の年間ベスト10で日本映画の第1位に選ばれるなど高く評価されている。映画は昨年11月に上映され始め、次々と増えてこれまでに約270館で上映されているという。


写真=トークイベントで作品について語り合う片渕監督、こうのさん


株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ