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両丹日日新聞2017年1月 2日のニュース

山田啓二京都府知事に聞く:新年抱負「あらゆる施策見直し、共生の京都へ」

京都府内5地域紙の代表と山田知事 京都府内の地域紙5社(両丹日日新聞社、あやべ市民新聞社、舞鶴市民新聞社、城南新報、洛南タイムス社)が、4期16年の締めくくりの年を迎える山田啓二府知事(62)に、新年の抱負、各地域が直面する課題、要望についての見解を聞いた。5社は、府と地域メディアとで2015年10月に創設した京都地域メディアネットワークに加盟する。

■人が支えあい尊重しあえる社会を■
 
 これまでの府政総括と新年の抱負−

 子ども医療費拡充、あんしん就学資金などの「府政の底上げ」、京都縦貫自動車道の京丹後までの開通、河川整備などの「将来に向かっての基盤強化」、文化庁移転や海の京都・森の京都・お茶の京都など地域の個性による「京都の特徴を生かした文化創生」で、一定のビジョンに基づく構想が出来てきたと思う。そうなってくると、その上にくるものが何かを考えないといけない。今年は4期目の総仕上げの年で、きちっとした土台の上に人が支え、お互いに尊重しあえる共生社会をつくっていきたい。

 今はあまりにも対立関係の中で、右か左か、黒か白かの話が大変多く、イエスかノーかだけになっている。しかしながら京都、日本が本来もっている文化は共生の文化だと思う。

 京都は宗教がみんな共生し、千年の都として環境とも共生してきた。京都を支えてきたのは海の地域であり、山の地域であり、お茶の地域であり、そして京都市内とお互いの良いバランスを取ってきたからといえる。

 高齢化時代を迎えて介護を地域の中でどう共生していくのか。非正規・正規の問題を含む働き方、再生可能エネルギーと枯渇性エネルギー、同じ経済基盤にある中小企業と大企業、障害、男女共同参画。ありとあらゆる施策を「共生」の観念から見直して、あるべき姿を京都から発信したい。

■もうひとつの京都 各地域の良さ発見へ■

 海の京都、森の京都、お茶の京都の「もうひとつの京都」への思い−

 全て観光施策と思われがちだがそうではない。「地域の良さを確認して支え合おうじゃないか」ということなんです。

 海の京都は、府北部といっても海がないところもあるけれど、ばらばら別々で観光施策をやっても仕方ないでしょう。「海」を一つの共通概念として「自然の恵みの良さ」を生かしていこうという狙い。府北部地域の将来性から見て観光は大きな意義を占めている。

 森の京都は素晴らしい環境を守り、地域の中核産業の林業を復興させ、千年培ってきた森の文化をどう発展させていくかという「環境と産業の調和の中に文化をどうやって持ち込むのか」が狙い。昨年の第40回全国育樹祭の中にこの意味を込めました。

 お茶の京都は、二つの大きな可能性を探りたい。主要産業でありながら茶の間から衰退している。しかし、世界的には健康飲料として親しまれ、抹茶を素材にしたグローバル展開でも未来が開けていくんじゃないか。もう一つは、家庭団らん、一期一会、人と人との結びつきというお茶の持つ文化の良さを再確認したい。それがグローバル展開と結びついてお茶の地域全体の未来像を作ろう、というもの。海の京都、森の京都、お茶の京都も共通することは「地域がお互いに支え合い未来に進んでいこう」です。


写真=京都府内5地域紙の代表と山田知事が語り合った

山田啓二京都府知事に聞く:福知山の振興策

山田京都府知事 京都府内の地域紙5社と京都府の山田啓二知事が、各地が抱える課題、要望を「新春座談会」で語り合った。両丹日日新聞社の勝方努社長は福知山の交通網整備、有害鳥獣対策を取り上げた。

■都市機能集積 福知山発展の可能性見る■

 勝方 府南北を結ぶ京都縦貫自動車道のルートは福知山を離れて整備され、兵庫県側では丹波と但馬を結ぶ通行無料の北近畿豊岡自動車道が延伸中で、福知山はどこか取り残されているとの不安が市民の間で広がっています。

 知事 福知山は自信を喪失している気がする。都市機能の集積が鉄道立体交差化で出来上がっており、バイパス沿いにあれだけの店が出ているのは府北部では福知山だけ。公立大を応援し、小中高の教育のまち・人材のまちをつくり、人材集積拠点で府もジョブカフェを置いた。城、スポーツ、大江の鬼、夜久野の漆、長田野・三和の工業団地もある。これらを総合的に生かすことが出来れば福知山の発展の可能性は、客観的に見て潜在性も含めてすごいと思う。

 福知山−京都間の距離は20年前に比べれば近くなっています。私たちが府北部に行くときは、実は京都の南から乗って大山崎から回っているが、これが近い。ここを生かす宣伝と施策を展開すべきだと思う。国道9号の縦貫道へのアクセス向上は引き続きやっていきます。福知山にも縦貫道を生かす施策を考えてほしい。

 勝方 (舞鶴若狭自動車道福知山インターチェンジから縦貫道にアクセスする)綾部ジャンクション経由では料金、距離的にも使いづらさがあります。

 知事 綾部ジャンクション経由の料金の問題は認識しており、将来的には道路管理をネクスコ西日本に一本化してシームレスにしないといけないと話を進めています。

■生活圏で有害鳥獣増人命第一に捕獲強化へ■

 勝方 各地で有害鳥獣による農作物への被害が深刻です。農家の高齢化もあり、防除対策への体力的負担も大きくなっています。また、福知山では自宅敷地内で住民がクマに襲われ重傷を負う事件も起きました。有害鳥獣対策についての考えをお聞かせください。

 知事 農作物被害額は着実に減ってきている(府調べ、08年度被害額7億4千万円、15年度被害額3億5千万円)が、実感として伴わないのはなぜか。人家に近寄ったり人命を脅かす問題があり、被害額は減っても人間の生活圏に入ってくる度合の高まりがあると思う。
 今までは共生を目指してきたが、人命第一で捕獲を強化したい。またそれらを利用できる環境としてジビエなども推進していきたい。


写真=福知山について思いを語る山田知事


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