京都府福知山市猪崎、三段池公園内にある市動物園（二本松俊邦園長）のシロテテナガザル、知（ちー）ちゃん＝メス・12歳＝が死んだ。原因は分かっていないという。

　動物園で飼育されていた十三子（とみこ）から、2006年11月に生まれた8番目の子ども。名前は来園者から公募し、福知山の知をもじって名付けられた。おとなしい性格とひょうきん者の両面があり、園の人気者になっていた。

　ウリ坊の背中に乗ってしがみつく、ロデオ姿で人気を集めたニホンザルのミワちゃんを、母親のように抱きしめたり、テレビ取材で園を訪れたお笑い芸人の帽子を取り、自分の頭の上に乗せて笑わせるなど、注目を集めることが多かった。

　1カ月ほど前から食欲が落ち、食事を残すようになった。飼育員が栄養剤を与えたり、暖房を調節したりしながら、様子を見守っていたが、1日明け方に息を引き取ったという。

　二本松園長は「シロテテナガザルは、通常であれば30歳から40歳くらいまで生きるので、知ちゃんの死は早く、残念です。知ちゃんとは、本当にたくさんの思い出があるので、とても悲しい」と残念がっている。

　これで市動物園のシロテテナガザルは、知ちゃんの姉の福ちゃん、妹の山ちゃん、福ちゃんの子の桃太郎、金太郎兄弟の合計4匹になった。


写真＝ミワちゃんを優しく抱きしめる知ちゃん。新コンビ誕生か－と、当時話題になった（2010年12月撮影）