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両丹日日新聞2018年12月 7日のニュース

全国で新品種、米づくりは“戦国時代” 中丹西が学習会

米づくり学習会 2018年度に米の生産調整が廃止され、全国で次々と新しい品種が登場するなど、今、米づくりは大きな転換期を迎えようとしている。京都府中丹西農業改良普及センターは6日、福知山市内の農業者に呼びかけて、「おいしい米づくり」への考え方や栽培技術についての学習会を開いた。

 篠尾新町の府福知山総合庁舎で開き、関心が高く、個人農家や農業団体代表者ら約50人が参加。特A米で知られる丹後産コシヒカリに携わる府農林水産技術センター農林センター丹後農業研究所の大橋善之所長が、おいしい米づくりについて講演した。

 今年度から米の生産調整がなくなり、今後ますます産地間競争が激化するという大橋所長。米の食味ランキングによる評価は重要だが、消費者が求めるおいしさへ、もう一歩踏み込んだ独自性が生き残りの明暗を分けるという。

 「食味、食味というけれど、米だけで食べることってあんまりないじゃないですか。他のものと一緒に食べておいしい米を追求していくことも必要だと思うんです」

 コシヒカリが、おいしさ、汎用性にも優れた品種であることは揺るがないが、新品種の躍動に地位を脅かされているのも事実。コシヒカリの一大産地である新潟県の「こしいぶき」、北海道の「ゆめぴりか」、ポストコシヒカリとして福井県が力を入れる「いちほまれ」など、全国で新品種が登場しており、「新しい品種による米の戦国時代が来ている」と力説した。

 京都オリジナル品種開発も始動しており、21年の一般栽培開始を目標にしている。京都らしさをいかに出すかが課題で、京料理などに合う米へと、料理人などによる食味審査にも力を入れていることを説明した。

 米のおいしさを引き出すためには、栽培者の技術向上が欠かせない。丹後地域で良食味米を出し続ける農家の栽培状況を分析したデータを示して、初期生育期の茎数、出穂期前後の葉色の変化の特徴を紹介。出席者は真剣にメモを取っていた。

 このほか、農業生産工程管理(GAP)、酒米振興、密苗による省力化などについて、担当普及指導員からの報告もあった。


写真=おいしい米づくりについて理解を深めた学習会

    

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