京都府福知山市の市視覚障害者協会（田村敏明会長）は、ＪＲ福知山駅構内や市街地で点字ブロックの点検を27日に行った。初の試みで、当事者ならではの気になった点をまとめた。ＪＲ社員、行政職員も同行して、一緒に課題を共有した。

　会員の中から「歩道の点字が劣化して分かりにくくなっている箇所がある」などの声が上がり、自分たちで実際に歩いて調べることにした。

　点検は、ＪＲ福知山駅構内と駅周辺▽末広通りから福知山郵便局前まで▽駅前から市役所前を通り蛇ケ端のゆらのガーデン付近までの3コースで実施。会員とヘルパー計約15人が参加し、コースごとにＪＲ福知山駅、市役所、府中丹西土木事務所の社員・職員も立ち合った。

　丸一日かけて点検した結果、駅では構内入り口の扉や非常ボタンの存在がわかりにくいところがあることが分かった。また市街地の道路では点字ブロックが無い区間、点字ブロックや舗装道路の劣化で歩きにくい場所などを確認した。

　問題点をまとめて、後日行政とＪＲに提出することにしているが、田村会長は「一緒に回って状況把握をしてもらえたことが一番大きく、共生社会への思いを感じた。目が不自由な人が安心安全に外を歩ける一つのきっかけになればうれしい」と話していた。


写真＝市街地の点字ブロックを視覚障害者が歩いてチェックした