盆の終わりを告げる「丹波大文字送り火」が16日夜、京都福知山市奥野部、姫髪山（標高406メートル）山頂近くであった。度重なる豪雨により崩れた火床を丹波大文字保存会などの関係者が懸命に修復して迎え、小雨が降る暗闇の中で「大」の火文字が鮮やかに浮かび上がった。

　京都の五山送り火にならい1951年（昭和26年）から続き、今では夏の風物詩となっている。

　同日夕方に市厚生会館で営まれた丹波大文字法要で供養された各家庭からの塔婆が火床に入れられ、午後8時に点火。暗闇の中に「大」の字が現れ、市内各地で送り火に手を合わす人や写真を撮る人の姿が見られた。

　姫髪山に近い地区では、手を伸ばせば届きそうなほど大きくくっきり。人々は外に出て、ともる大文字にしばし見入っていた。


写真＝家路を急ぐ車のテールランプの上に大文字がくっきり（西羽合の国道9号沿いから、16日午後8時30分ごろ）