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両丹日日新聞2018年8月 4日のニュース

亡き祖父との約束・甲子園 3年の夏、夢果たす

田野島選手 京都府福知山市の南陵中学校出身で、鳥取城北高校野球部3年の田野島瑛選手=東岡町=が、5日開幕の第100回全国高校野球選手権記念大会に出場する。2年前、祖父と約束した甲子園。夢は果たせたが、祖父はすでに他界し、聖地に立つユニホーム姿を見せることはできなくなった。それでも田野島選手は、熱い思いを胸に、大舞台での全力プレーを誓う。

 16年春、遠くの高校に進学することを心配する祖父に、「絶対、甲子園に連れていくわ」と約束し、鳥取県内の寮に向かった。祖父は阪神タイガースが好きで、甲子園には強い思い入れがあった。おじいちゃん子だった田野島選手は、どうしても、甲子園で自分の姿を見せたかった。

 慣れない環境に苦しむこともあったが、約束を果たすため130人を超える部員がいる強豪校で、懸命に練習に励んだ。だが、新生活を送り始めて2カ月、思いもしない祖父の訃報が届いた。77歳。肺炎を患い、あっという間だった。

 2年生で迎えた秋、3年生の春の県大会では、直前にメンバーから外された。だが、最後の夏の県大会は背番号3を付けた。2回戦は先発出場し、1安打1盗塁を記録し、勝利に貢献。そのほか2試合でも途中出場した。決勝での出場はなかったが、チームは米子西を破り、3年ぶり5度目の甲子園を決めた。

 「やっとおじいちゃんとの約束が果たせた」

 右投げ左打ちで、身長175センチ、体重70キロ。出塁率が高く、足が速いのが自分のアピールポイントだ。一塁手だが、内野ならどこでも守れる。惇明小1年の時に惇明ホークスで野球を始め、中学では硬式の福知山ボーイズに所属。3年生の時には全国大会に出場した。

 田野島選手は「恵まれた環境で野球をさせて頂きました。自分一人の力ではここまで来ることが出来なかったので、今までお世話になった全ての方々に感謝したいです。また、ここからがスタート。試合に出たときは全力プレーをするので応援お願いします」と意気込む。

■1回戦は7日目 龍谷大平安と■

 夏の甲子園は、5日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕。17日間の日程で行われる。鳥取城北の1回戦の相手は、くしくも京都代表の龍谷大平安に決まった。大会7日目の第1試合に登場する。

 大会が終わって福知山に帰ったら「お墓参りをして、おじいちゃんに甲子園のことを話したい」。


写真=夏の甲子園に出場する田野島選手

    

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