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両丹日日新聞2018年4月27日のニュース

森と生き、森から得る 木と漆の館で鈴木康明作品展

栃の木のこね鉢
 森林と共に生き、森から得られるものを上手に生かして暮らしていく。そんなことを日々考えている作家の作品展が、みどりの日(5月4日)を前に、京都府福知山市夜久野高原、市やくの木と漆の館(道の駅農匠の郷内)で27日から始まった。

 作品を寄せているのは綾部市五津合町の鈴木康明さん(42)。自身を「林業をやっている者」と紹介する。

 さまざまな創作活動に打ち込むが、ベースは林業。人びとの生活が里山と縁遠くなり「日本の森林の行く末がとても心配」だという。

 縄文、弥生時代の日本は森からさまざまなものを得て生活道具を自給自足していた。こうした姿、技術を改めて伝え残し、人びとに生活の中に取り入れてもらうことが、今の時代にこそ必要なのではないだろうかと思い至り、滋賀や長野などの伝承者のもとへ通い、昔ながらの加工技術を習得。木工、編組など次々と分野を広げてきた。

 今回の作品展は「森林資源と暮らしの中から生まれた加工技術」をテーマとした。出展したのは、栃の木をくり抜いて細工を施し、漆を塗ったソバのこね鉢、器類。水に強いマタタビの特性を生かし、米や野菜を洗ったり、ソバを持ったりするザルを編んだ編組品。弥生時代に使われていた機織り道具(原始機)など。並べた作品を前に鈴木さんは「どうか一緒に、森について考えてほしい」と話す。

 会期は5月29日まで。やくの木と漆の館は午前10時から午後5時までで水曜休館。ギャラリーの見学は無料。


写真=作者が思いを込め、力強くも繊細な仕事を施した栃の木のこね鉢

    

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