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両丹日日新聞2018年3月17日のニュース

京都府初の農場HACCP認証 グリーンファームソーゴ

従業員の勉強会 福知山市大江町三河、鶏卵生産・販売の有限会社グリーンファームソーゴ(阿部勝之社長、従業員38人)が、農場で厳格な飼養衛生管理に取り組んでいると認められ、京都府内で初めて「農場HACCP」認証農場になった。採卵鶏農場としての認証は近畿初という。

 農場HACCPは、飼育時に起こりうる危害要因(微生物、化学物質、異物など)を防止するための管理点を定め、継続的な分析と評価で各農場に応じた適切な飼養衛生管理をするための手法。農場段階での衛生管理のあり方が、生産される畜産物の安全性の確保と生産性向上につながるとして、農林水産省が推進している。

 国の基準にもとづき公益社団法人中央畜産会などが審査し、認証農場を決定しており、14日現在で全国では165農場(内訳は乳牛18、肉牛24、豚78、採卵鶏43、肉用鶏2)が認証を受けている。

 グリーンファームソーゴは1992年創業。約18万羽の鶏を飼育し、毎日約14万個の卵を生産する。基幹商品の「鬼に金棒たまご」、加熱することで黄色の発色が鮮やかな「黄味自慢」、赤みが際立つ「卵どすえ」など、こだわりの卵を府内のスーパーや飲食店などに出している。15年からは香港への輸出を続けてシェアを広げる。年商は9億6700万円(16年3月期)。

 農場HACCPについては、15年から認証をめざす推進農場として取り組みを始めた。その一環で、2年ほど前から2カ月に1回のペースで、農場に勤務する従業員の勉強会を続けている。公益社団法人府家畜畜産物衛生指導協会、府中丹家畜保健衛生所など外部からも講師を招き、パートも含めて衛生管理について学んでいる。

 阿部社長(42)は「チェックリストを作っても、形骸化していては意味がない。社内全体で『自分の今している仕事が何につながっているのか』『鶏の様子がおかしい時はどうするべきなのか』などを意識共有できることが大切です」と話す。

 当初は聞くだけだった勉強会が、今では質問が毎回出るようになり、従業員の変化に手ごたえをつかむ。同家畜保健衛生所も「大きな変化で取り組みの成果」と評価する。

 農場HACCP認証農場は3年ごとの更新で中間維持審査もある。阿部社長は「まだまだ改善すべきところがあります。衛生管理に終わりはなく、認証をスタートにして、安心安全でおいしい卵づくりに、これからも取り組んでいきたい」と気を引き締める。


写真=農場勤務の従業員の勉強会を隔月で続けている

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