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両丹日日新聞2018年2月27日のニュース

幻の珍味「黒豆の粕漬け」が復活 大江町毛原

「黒豆の粕漬け」を袋詰めする 京都府福知山市大江町毛原の女性たちが、かつて地元の特産品になっていた珍味「黒豆の粕漬け」を、約30年ぶりに復活させた。当時製造に携わっていた人らが作り方を思い出しながら、協力しあって仕上げた。

 1980年ごろ、地区の特産品を作ろうと5、6人の女性グループで開発した。地元産の黒豆を甘く炊き、酒粕に漬け込んだ品で、ご飯のおかずや酒のつまみにもなったりして人気を集めた。

 酒呑童子祭りなど町内の催しで売っていたが、地元で黒豆を栽培する人がいなくなったため、1989年ごろに製造をやめた。

 昨年夏、地元公会堂に食品加工所「毛楽里」が出来たことから、住民の女性11人が幻の商品となっていた黒豆の粕漬けの復活を計画。8月から加工所に集まり、残っていたレシピと当時の味を知っている2人の記憶をもとに作り始めた。

 黒豆の炊き具合や酒粕との調合の仕方などを考えながら試作を続け、10月中ごろに加工品として出せる「珍味」を完成させた。

 以前作った経験がある高橋すみゑさん(75)は「酒粕の発酵状態を見ながら作っていかなければならず、なかなか難しいですが、ほぼ昔と同じ味に仕上がっています」と自信を持つ。

 価格は1袋150グラム入り500円(税込み)で、黒豆の少し甘い味付けと酒粕の独特な風味が特徴。その素朴な味が受けて、地元イベントなどで買い求める人が増え、今冬は品薄の状態が続いていたが、近く市内新庄のJA京都にのくにの農産物直売所、彩菜館福知山店などで並べる。また3月25日に大江町内宮で開催の「元伊勢内宮参道マルシェ」でも売る。

「黒豆の粕漬け」

 黒豆の粕漬けの復活を提案した水口裕子さん(56)は「手作りなので、大量生産はできませんが、よりおいしいものにと、みんなで日々頑張っています。毛原の味を多くの人たちに届けることができればうれしい」と話している。

 問い合わせは、毛原の棚田ワンダービレッジプロジェクト代表の水口一也さん、携帯電話090・1024・0531へ。


写真上=完成品を袋詰めするメンバーたち
写真下=袋には作り手の女性たちの姿を描いたイラストがデザインされている

    

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