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両丹日日新聞2018年1月 1日のニュース

駐在所の「アトム」(下) 園児が駆け寄ってくる人気ぶり

アトムと大志万警部補夫妻 京都府福知山市夜久野町平野の上夜久野駐在所(大志万勝久警部補)で、地域の見回り犬をしているアトムは雑種の雄で13歳。人でいうと70歳から80歳になる。とても元気だが、おとなしく、優しい目をしている。ほえたり、かみついたりはしない。地元住民の心を癒やすセラピードッグのような存在になっている。

 「駐在所前にいる時も、催しに連れて行っても、アトムの周りに人の輪ができます。子どもからお年寄りまで幅広い世代の人たちに、気に入られているようです」と、大志万警部補の妻・里香さんは笑顔をみせる。

 本当の飼い主の元へも、時々えさを大量に購入して会いに行く。「泥だらけの日が多かったアトムですが、駐在所ではシャンプーやブラッシングまでして毛並みを整えていただき、元気に育っています。夫が亡くなるとき、一番の気がかりがアトムのことでした。本当に駐在さん夫婦には感謝しています」と飼い主は喜んでいる。

 上夜久野保育園の園児19人もすっかりなついているが、今年度限りで休園になるため、今後、出会う機会は減る。武田礼子園長は「アトムを見つけると歓声を上げて駆け寄っていくほど、園児たちはアトムが大好きです。休園後も出会いに行く機会をつくろうと、職員全員で相談しています」と思いを語る。

 太鼓演奏のグループで里香さんととともに活動をしている夜久早百合さん=水坂=は「駐在所では家族の一員のようにアトムを大切に育てておられます。警察犬ではありませんが、見守り犬の役割を立派に果たしていると思います」と話す。

 大志万警部補は綾部市出身。2006年春に警察官となり、京都市の右京警察署刑事課、機動隊などで勤務したあと、一昨年春に福知山署に着任し、上夜久野駐在所に配属された。「夜久野は自然が豊かで人々が優しく、とても暮らしやすいところ」と印象を語る。地域に密着した駐在所にしたいとの思いは人一倍強く、地域のイベントや活動にも積極的に参加し、地元住民とつながりを強めている。

 アトムについては「いつも元気で、みなさんにかわいがられるように育てていきたい。一人暮らしの方が集まるような行事にも連れて行くことで、地元に笑顔の輪が広がるようになればうれしい」という。


写真=アトムを世話している大志万警部補と妻の里香さん(上夜久野駐在所で)

    

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