京都府福知山市の地域子育て拠点施設「すくすくひろば」が、中心市街地の商店街・アオイ通りから市街地周辺部の岡ノ三町に移転して、2月で4カ月になる。月平均の利用者は延べ約800人で、移転前の3倍以上になった。フロア面積と駐車場が広くなり、子育てコンシェルジュの配置、土曜日にも開けていることなどが好評で、「以前より通いやすくなった」と、利用者から喜ばれている。
就学前の子ども、保護者の交流を目的とした市の施設で、以前は「場所が分かりづらい」「駐車場に車が止めにくい」といった声があがっていた。これを受け、岡ノ三老人施設を改修、増築して移転し、岡ノ三教育集会所との複合施設として、昨年10月にオープンした。
すくすくひろばでの事業は、これまで同様、NPO法人おひさまと風の子サロンに委託しているが、子育て全般の相談を受ける「子育てコンシェルジュ」を配置するなど、機能を拡充させた。
また絵本の読み聞かせやスキンシップ遊び、助産師の相談会、ハンドマッサージ、子育て座談会など多彩な催しを用意。このことも、利用者の増加につながっている。
21日に1歳の息子、周大君と訪れた松本泉さん=岩井=は「週に2、3回ほど利用しています。子どもが走り回れるスペースがあり、お母さん同士で交流もできるし、とても居心地がいいです」と喜ぶ。
土曜日の開設についても、「夫が土曜も仕事で、児童館などは閉まっているし、子どもを連れていける場所がない」と悩んでいた母親から好評。夫が休みの家庭では「週末くらいは妻を休ませてあげたい」と、子どもを連れてくる父親もいるという。
父親の訪問が増えていることを受け、2月4日には「おとうさんと一緒に遊ぼう」と題したイベントを企画。利用者らのニーズや要望に耳を傾け、今後も子育て世代に喜ばれる施設を目指し、取り組みを進めていく。
NPOの事務局長で、子育てコンシェルジュも務める足立喜代美さんは「ひろばを利用し、ほかのお母さんと交流することで、楽しく子育てをしてもらいたい。そんな思いで事業を実施しています。まだ訪れたことのない人も、ぜひ一度来てもらえれば」と呼びかけている。
写真=お母さんたちのくつろぎスペースになっている
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