今月中旬から2週間連続で豪雪に見舞われた京都府福知山市は、ビニールハウスの損壊により高齢男性が死亡する事故が起きたほか、多くのビニールハウスと家屋が倒壊し、旧3町を走る市バスが一部運行を見合わせるなど、さまざまな被害が出た。

　市によると、25日午後4時時点で、ビニールハウスが全壊141棟と中破32棟、畜産用パイプハウスなどが全壊1棟、中破2棟の被害を把握。農作物の被害は、詳細を確認中としている。

　このほか25日朝には、夜久野町末にある民家の屋根が、雪の重みで損壊した。明治5年（1872）に建てられた木造家屋で、中2階部分にある大屋根の軒先が、約15メートルのうち12メートルほど崩れた。居住する男性（80）にけがはなかった。

　また同町宮垣では、倉庫の屋根が一部倒壊。市道宮垣中央線をふさぎ、現在も全面通行止めになっている。所有者の男性（京都市在住）が撤去するまでの措置で、自治会も了承済みという。

　市バスについても、道路の除雪が追いつかず、運行見合わせや遅延が相次いだ。26日午前8時30分現在、大江地域の二箇下線、夜久野地域の畑線の一部区間で、運行を見合わせている。

■農業被害復旧支援を京都府知事に緊急要望■

　こうした状況を受け、福知山市の大橋一夫市長は25日、舞鶴、綾部の両副市長とともに京都府庁を訪れ、山田啓二知事に災害対応の緊急要望書を提出し、早期の支援を求めた。


写真＝雪の重みで損壊した屋根（25日、夜久野町末で）