京都府福知山市の市社会福祉協議会内にある市ボランティアセンターは、雪かきボランティアの登録制度を新設した。13日から16日にかけての大雪で、雪かきが難しい一人暮らしのお年寄りらから支援を求める相談が寄せられたことから対応した。
■「外に出られない」との声受け■
社協には「雪かきができず外に出られない」などの相談が数件寄せられた。一人暮らしの高齢者が多く、ケアマネージャーからも相談があった。
23日からも再び雪が降り、今年は近年でもまれな大雪となっている。除雪車が通る幹線道路からはずれる山間地は特に雪深くなりやすく、高齢化率が高い地域とも重なる。日中、若い人は仕事で地区から出るところが多く、雪かきの人員が不足しがち。高齢者世帯や障害者世帯では手を付けられないことも危惧される。
牧の国道175号から横道に入る山裾の一軒家に住む一人暮らしの女性(78)は24日、積雪50センチほどの自宅前の雪をかいた。「今回はなんとかなったけれど、こんなことがまたあるのかもと思うとぞっとする」と漏らす。近所に若い世帯が住んでいて周辺の雪かきをしてくれて「助かった」と感謝するが、「もし孤立状態だったらどうしようもないかも…」と不安は消えない。
今年だけでなく、今後も同様のことが起きる恐れがあるため、雪かき支援の態勢を整えることにした。
■道路から玄関先まで除雪困難な世帯で■
ボランティアは、大雪で自助、共助による雪かきの対応が困難な世帯の道路から玄関先までの除雪作業をする。屋根の雪下ろし、道路部分の除雪はしない。一人での活動は行わず、社協が仲介して活動日、活動場所を決める予定。
ボランティアの応募条件は、市内在住、在勤の高校生以上の人で、未成年は保護者の同意がいる。スコップなど除雪道具はボランティア各自で準備し、ボランティア保険加入後の活動開始となる。
まず登録者を募り、実動態勢を整えてから派遣依頼の受け付けをする。ボランティアは随時募集する。登録申し込み、問い合わせは市ボランティアセンター、電話(25)3211へ。
市社協は「できるだけ早く態勢を整えて動けるようにしたい」と話している。
写真=山間地は屋根にもたくさん雪が積もった(24日、雲原で)
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