江戸時代から昭和初期にかけて、丹波柏原で「丹波の彫物師・中井権次」として名をはせ、福知山市などの寺社仏閣の彫刻を手掛けた彫刻師・中井一族の作品を紹介するマップが、このほど完成した。彫刻作品が現存する丹波など214社寺の位置を地図で示し、中井家の足跡が分かる。福知山市にも12カ所あり、このうち6社寺は写真付きで紹介している。
マップは昨年1月に発足した中井権次顕彰会(千種正裕会長)が発行。NPO法人北近畿みらい、丹波市観光協会が協力した。
顕彰会の事務局長で、マップを監修した岸名経夫さんによると、丹波柏原・中井一族の初代は、徳川家康が召し抱えていた京大工頭の中井正清。4代目−9代目は丹波、丹後、但馬、播磨などの寺社仏閣の龍、麒麟などを彫る彫物師として活躍した。このうち6−8代目は「中井権次」を名乗っている。
写真付きで掲載している福知山の作品は、観音寺(観音寺)▽長安寺(奥野部)▽久昌寺(寺町)▽大原神社(三和町大原)▽生野神社(三俣)▽浄仙寺(大江町河守)の6カ所。稲粒神社(川北)▽熊野神社(大江町公庄)▽梅田神社(三和町菟原下)▽宇徳神社(夜久野町板生)▽天満宮(夜久野町直見)▽一宮神社(夜久野町額田)は位置を示している。
岸名さんは「中井権次の優れた技術を見てほしい」と話している。
マップは1万部作成。1部100円。
3月1日午後1時から、丹波市柏原町の丹波新聞社で、一族のルーツの中井正清に関する講演会があり、マップも販売する。問い合わせは電話0773(40)2211の北近畿みらいへ。
写真上=三和町の大原神社にある彫刻作品
写真下=発行されたマップ
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